陰陽師たちの集う場所
オレ達は、刹鬼の家…陰陽師の屋敷の前に立っている。
「ここが自分の家っス。茶でも淹れるんで、入るっス」
ぎい…
木の門が開く。
「お父様への紹介も兼ねてっス」
小走りで走っていく刹鬼。
その瞬間…
「べふっ」
小さな声をあげて、ずっこける刹鬼。
ど…どんくせぇ……
「平気ですか?」
いつもと同じ薄桜色の着物を翻し、優しく聞くかるた。
やさしいな。
「お父様ー!客人っス!!」
そうしている間に奥の大広間についた。
でも、誰もいない。
間違いか?留守か?と思った瞬間…
「くせ者ォ!!!」
上から槍が降ってきた。
でも万年ポーカーフェイスなオレ。そこを軽々受け流し…
……受け流せたら良かったのにな…。
「ぉおわっっ」
柄にもなく変な声を出しちまった。
くそぉ!!!恥ずかしい!!!!
「はっはっは。ジョーダンじゃよ」
そう言いながら、槍によって開いた穴から着地しようとする人がいる。
着地する瞬間……オレは、聞いてしまったんだ。あの音を。
グキッ
「……………」
永遠続くんじゃないかと思う程長い沈黙。
しかも、重い。
なぁ、オレ達、地球の将来に関わることについて知るために来たんだよな!?
「あ、お父様♪客人っス」
目を見開く。それをしているのはオレとかるただけ。
と言う事は……
「陰陽師の…一番偉い人!?」
「うん」
オレとかるた以外の人々が言う。
「ええええええ!?」
ちょっとした叫び声が、屋敷内に響いた。
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「遁抱かるたです」
「誘坐来遊憂。」
「ほっほっほ!よく来たな!ワシは雷鳴家の当主であり、陰陽師の長である、雷鳴 狼願じゃ!用件は、刹鬼から聞いておるか?」
「はい」
「しかし爺さん。足、平気か?」
蝋の言葉。
「なんの!平気じゃよ。ホレ…」
足をくるくる回す狼願。そして…
ボキッ
また沈黙。
「へ…平気じゃよ!!はははは…」
そのわりには、顔が真っ青なんだが…。
「これから夕食じゃが、食べて行きなさい。その時にウチの子供らをしょうかいするぞ」
窓を見てみたら、もう暗くなりかけている。
腹も減ってきた。
「ぜひ」
話は食事のあとだ!
腹が減っては話はできぬと言うだろう?(まちがってます)