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プロローグ
世界には、知ってはならない本が存在する。
――何冊あるのか?
その数を思い描いた瞬間、精神はa遐エ迚aされる。
――たった一冊の禁忌図書が、地を回し、天をѬ҉ѾѦ҉Ѫ҉Ѽした。
本とは本来、個人が知る世界の写しである。
思想、記憶、経験。
すべては、人という器を通して編まれる。
原則としては。
だが、世界は原則でのみ構成されてはいない。
人でないものも、知性を持つ。
人でないものも、記録を残す。
そして、人でないものの知る世界は、
人の精神構造に適合しない。
それを読めば、理解してしまえば――
いや、存在を知ってしまうだけで。
人は、もはや人ではいられない。
それはウイルスに似ている。
だが、感染するのは肉体ではない。
侵されるのは▒▒▒であり、
書き換えられるのは精神だ。
情報とは、
ただ思想を運ぶだけの媒体ではない。
時に禁忌を宿し、
そして稀に――
存在そのものをa遐エ迚aする。
それを封印する者たちがいる。
彼らを、人はこう呼ぶ。
禁忌図書指定員と。




