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自分から追放された元貴族令嬢ですが許せないので見返します  作者: 創造執筆者
五章 クレハの躍進
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71 領主との会談

屋敷に到着するとクレハと役人は領主の元へと案内される。他の従業員たちは別室で待つようにと指示を受けたため待機中だ。二人が領主のいる部屋に案内されると役人が早速、領主に王からの話を伝える。


「領主どの、本日は陛下からの命を伝えに参りました。こちらのクレハ商会に塩の精製の際にできた苦い水をすべて渡してほしいとのことです。また、こちらで新たに新事業を行う際に目をかけてやってほしいとも」


「分かりました。陛下の命、承りました。ところで、こちらで行う新事業とは何なのでしょうか?」


領主の問いに自らが話したほうが話が伝わるとクレハが説明を始める。


「領主様、ここからは私、クレハ商会のクレハがご説明させていただきます」


「おお、そうか。本人から説明してもらったほうが分かりやすいしな。以前にここを訪れた時は私も忙しくてな、自己紹介が遅れた。私はこの街を陛下から任されているリマニ伯爵だ、よろしくたのむぞ」


「かしこまりました、よろしくお願いいたします。それでは、説明をさせていただきます」


クレハは伯爵に苦い水を用いたお風呂屋の事業の説明を行った。どうやら、伯爵も苦い水を捨てるのではなく、何かに使えないかと考えていたようだ。しかしながら、どれだけ考えても使い道が浮かばず、捨てているという状態だった。そのため、捨てているものを使えるようにできるのであればと、伯爵は大歓迎だった。また、新しいお風呂屋というビジネスによって街にも観光客が期待でき、クレハに感謝をしていた。


「なるほど、よく考えてくれたものだね。君のおかげで塩の生産がこの街でできるようになって街に活気が出てきたんだよ。それに今回のお風呂屋のおかげできっと観光客も増加するだろう。君のおかげで、どんどん発展していくよ。君には本当に頭が上がらないな」


「いえ、私は自分のやりたいことをやっている商人ですので」


「そうか、そうか。君がそう言うならここまでにしておこう。私も君の事業に関して精一杯、支援させてもらう。何か困ったことがあれば私を尋ねると良い。屋敷にはいつでも入れるように門番に伝えておこう」


「ありがとうございます。その際にはぜひ、お世話になりたいと思います。よろしくお願いします」


ここで、伯爵はお風呂屋を始めるにしてもその設備や場所などはどうするのか気になり、クレハに尋ねるがそれは杞憂だった。


「そういえば、風呂に必要な建物や設備などはどうするのだ?」


「その件でしたら、すでに王妃様が大工の方たちに話を付けてくださり、完成しています。どうやら、すぐにでもお風呂を完成させたいようで、大工の方たちにも急いで建設するようにとご指示をしていましたね」


「そ、そうか。えらく行動が速いようだな。さすが王妃様だ、それなら心配は必要ないな。それでは、すぐにでも苦い水を届けさせる。おお、そういえば店の名前はどうするのだ?」


「店の名前はクレハの湯にします。伯爵もぜひお入りに来てください」


クレハの湯の準備が整った。あとはオープンを待つだけである。


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