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41 アルタル王国・宰相の笑みの理由

諸国会議が行われた1日目、アルタル王は子供のように騒いで会議を途中で退出したが、その去り際にアルタル王国の宰相は人知れず笑みを浮かべていた。宰相がなぜ笑みを浮かべていたのか分かったのはそれからしばらく経ってからだった。


アルタル王国から諸国会議に参加していた各国に書状が届いたのだ。



~アルタル王国より届いた書状~

拝啓、諸国会議にご参加された各国の重鎮の皆様方、この度は我が国の王が皆様にご無礼な態度をとってしまい誠に申し訳ありません。王があの場で発言した戦争に関することですが、わが国にはそのつもりはありません。そのため、あの場での出来事はどうか皆様のお心にのみ留めていただければ幸いです。


謝罪ということではございませんが、最近わが国でとれるようになりました岩塩を一緒に送らせていただきます。我が国の岩塩がさらにご入用でしたら、各国に個別の条件を付けさせていただきますが、取引をさせていただきます。アルタル王国宰相より



そう、諸国会議の時、王は知らされていなかったがアルタル王国では岩塩が発見された。この世界では塩は希少なもので、なかなか手に入れることができない。現在、流通している塩も各国に少しずつしか流通しておらず、いつ塩が無くなってもおかしくないのだ。


そのため、各国の考えとしては安定した供給元があるほうが安心できる。諸国会議の時とは異なり各国は一斉にアルタル王国に連絡を取るが、アルタル王国が提示してきた条件はかなり難しい条件であった。


そのような理由から、各国の重鎮たちは難しい条件をのむか、塩をあきらめるのかの選択を迫られるのだった。



コーカリアス王国

ここはコーカリアス王国の国王執務室、最近ではアルタル王国の塩の件で連日会議を行っており、コーカリアス王は疲労がたまっていた。そんな王を見かねた王妃は王のもとを訪ねる。


「陛下、だいぶお疲れのようですがお体は大丈夫ですか?」


「ああ、ナタリーか。少し疲れているが大丈夫だ」


そう告げる王の顔色が悪いのは誰が見ても明らかだった。そんな王を見ていられず王妃は自らの考えを告げる。


「陛下、私の贔屓にしている商会があるのですが、そこの会頭は奇抜なアイデアで人気の商品を生み出しているのです。その者に今回のことを私から話してもよいでしょうか?その者なら、もしかすればよいアイデアを出してくれるかもしれません。もし、アイデアがあれば一考するという形でいかがでしょう」


「うむ、そうだな。あまりこのことを公表するのは良くないが、ナタリーの言う者であれば信頼できるであろう。もしかすれば何か良い案が出てくるかもしれん。今は少しでも案がほしい」


「かしこまりました。クレハ商会に使いの者を迎えに行かせます」


王妃はクレハであればアルタル王国の問題を解決できるのではないかと考え、ピトリスの街に使いを送る。


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