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自分から追放された元貴族令嬢ですが許せないので見返します  作者: 創造執筆者
十三章 王立学園
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357 初めまして

クレハがこの学園にやってきてから一か月、学園長との約束の期日も今日で最後だ。この一か月で生徒達との信頼関係もかなり構築でき、クレハは別れを惜しまれていた。


「クレハ先生、一か月間、本当にありがとうございました。先生の授業はとっても面白かったです。」


「先生、絶対に商会に買い物に行きますから、また会いましょうね!」


「先生、俺、絶対に先生を超えるような商会を作って見せるから!」


生徒たちは口々に別れの言葉を彼女に伝えるも、この中にギュラーの姿はなかった。彼は、先日の一件以来、学校に姿を現していなかったのだ。


こんな風に、クラスメイトたちがクレハとの別れを惜しんでいる時だった、この空気に水を差すものが現れることになる。それは、唐突に教室のドアが勢いよく開かれたことから始まる。


「クレハという教師はどこにいる!」


声を荒らげながら教室に入ってきた人間はオジサンという言葉が似合う年齢層の人間だった。よく見ればそのオジサンに後ろにギュラーがいるため、彼がギュラーの関係者であると考えるのは自然なことだった。


「ちょっと、どちら様ですか。今は授業中なのですから、立ち入りは禁止です。」


「うるさい、お前がクレハという教師か!」


リゼランは唐突に侵入してきた人間にすぐさま立ち去るように注意するも彼は彼女の話を聞こうとしない。それどころか、クレハがどこにいるか執拗に尋ねてくるのであった。


そんな迷惑な訪問者の後ろから勢いよく駆けてくるものがもう一人、それは学園長であった。


「ホルイン伯爵、困ります!誰の許可を得てそんなことをしているんですか!」


「うるさい、気持ち悪い変態は黙っていろ!お前のような変態と口を聞いては品位が下がるわ!」


学園長の発言からクレハはようやく、目の前にいる存在がギュラーの父親であるホルイン伯爵であるということに気が付く。ちなみに、学園長は伯爵にも変態と罵られ、すでに先ほどの勢いは無くなり、教室の隅で小さくなっている。


「私なんて、私なんて~。変態の何が悪いんでずが~~。」


とりあえず、いつもの様に学園長は置いておいて、ホルイン伯爵が自分に用があると分かったクレハは彼と初めて会話を交わすのであった。


「私があなたが探しているクレハですよ。初めまして、ホルイン伯爵。私からの制裁は喜んでいただけましたか?」


彼女が意味深な笑みを浮かべながら名前を告げるとホルイン伯爵は親の仇を見つけたように彼女を睨みつけるのであった。


よろしければブックマーク登録や↓にある☆☆☆☆☆を★★★★★にしていただければ大変うれしく思います。


また、作者は他の作品も投稿していますので興味がある方はそちらもお願いいたします。

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