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自分から追放された元貴族令嬢ですが許せないので見返します  作者: 創造執筆者
十三章 王立学園
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352 香水の販売

なんとか泣き続けている学園長を引きずりながら学園長室に連れていき、放置することに成功すると仕事を任せていたルークが彼女の元へとやって来たようだ。


「オーナー、完成しました。これを見てください、全5種の香水、すべて完成しました!」


ルークのその言葉にクレハは思わず笑みを浮かべるのであった。ついに、彼女が待ちに待った香水が完成したのである。


もちろん、香水が完成したと言ってもすぐにホルイン家に影響を及ぼすわけではない。だからこそ、クレハはすぐさま香水を量産する指示をだし、全国のクレハ商会で販売を開始したのである。




「いらっしゃいませ、本日からクレハ商会では新商品、香水を販売しております。香りはレモン、シトラス、アップル、シナモン、バニラの全5種です。価格も大変お求めやすくなっておりますので、ぜひとも、お買い求めください!」


「あら安いわね、香水なんてお貴族様くらいしか買えないと思っていたんだけど。これなら私にも試せそうね。お一つ頂こうかしら。」


「ありがとうございます!」


本来であれば貴族にしか手が出せない香水、それを庶民にも購入が可能な価格で販売を行っているため、クレハ商会の香水は瞬く間に売れ広がっていくのであった。




ここはホルイン伯爵家の屋敷。この屋敷の主人であるホルイン伯爵に対して緊急の報告が上がってきたのだ。


「旦那様、少々お耳に入れたいことが。」


「む?何の用だ。」


執事がホルイン伯爵に話を始めるも、なぜか彼は終始、不機嫌であった。先日、子爵ですらない人間が自分のような伯爵家に楯突いているという話を聞き、未だに怒りが収まっていないのだ。


「実は、最近、急に香水の注文数が減少しています。一つ一つが高価であるため、ここまで減少してしまいますと売り上げがかなり厳しいです。」


「なら少しくらい値段を下げてやれば奴らも簡単に買うだろ!その程度の頭も働かんのか、今は忙しいんだ、話しかけてくるな!」


執事が香水の売れ行きが下がっている原因を伯爵に伝えようとするも彼の言い分は話す暇も与えられずに追い出されてしまう。だからこそ、彼らにとって初めての競合となる存在が現れたというにも関わらず、その事実を共有することなく、放置されてしまったのだ。


いくらホルイン家の香水がステータスの一つと言われるものであっても庶民たちの間で急速に広まっており、香りも1種類ではなく、5種類も存在している香水があるという話を耳にすれば試してみたくなる貴族も大多数存在しているだろう。


そのほとんどがホルイン家の香水からクレハ商会の香水に鞍替えしたという事実にホルイン家が気が付くのは最早、手遅れになった後のことであるのだ。


よろしければブックマーク登録や↓にある☆☆☆☆☆を★★★★★にしていただければ大変うれしく思います。


また、作者は他の作品も投稿していますので興味がある方はそちらもお願いいたします。

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