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自分から追放された元貴族令嬢ですが許せないので見返します  作者: 創造執筆者
十三章 王立学園
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344 ギュラーからの煽り

クレハが初めて商業科にて自己紹介をしてから1週間、最近ではクレハもこの生活になれ、すっかり教師としてこの学園に溶け込んでいた。


「それでは、今日は新規事業に関する検討をしてみましょう。皆さんは新しい事業を始めるときにはどんなことを検討しますか?」


「はい、やっぱりお金です。資金がないと何も始めることができませんから。」


「いえ、やはり新たな商売のアイデアでしょう!新しいアイデアが無ければどうにもなりませんよ。」


リゼランの問いに生徒たちが討論していると彼女がクレハに尋ねる。


「クレハ先生であればこのような場合はどうされますか?やはり、お金や新しい商売のアイデアでしょうか?」


「そうですね、やはり一番はそれが売れるものか、売れないものか、事前に予測を立てることができる能力でしょうか。確かに、新しいアイデアやお金も大切ですが商品が売れなければ意味がありませんので。」


クレハが自身の考えを生徒たちに伝えると彼女の意見に反論したのはもちろん、ギュラーだ。


「はっ、たまたま商売がうまくいっただけだろう。それなのに、新しいものが売れるか予測する能力?成り上がりは少しうまくいっただけで調子に乗るから困ったものだぜ。」


流石のクレハもここまで言われると思わず表情筋がピクピクと動くがそこは大人の対応をと、なんとか感情を抑え込む。


「はっはっはっ、私の意見はあくまでも参考程度にしてもらえればいいですよ。正解なんて無いことですし。」


「ふっ、よく分かっているじゃないか。成り上がりは身の程をわきまえていればいいんだよ。」


ピキピキ、あくまでも大人の対応をとっているクレハに対してギュラーは更に煽るような発言をし、彼女の表情は更に険しいものとなる。


実は、最近、彼は授業のたびに成り上がりとバカにするような発言を続けており、ストレスがたまる一方なのだが、教師であるクレハは流石に生徒に対し、喧嘩を売るのはマズいとかんがえ、自分を抑え込んでいたのだ。


このように今日もクレハがストレスをためることでクラスの平和を保っている中、授業の終わりを告げる鐘がなり、本日の授業は終了となる。


「はい、はい、皆さん、今日の授業は終了です。クレハ先生の言った通り、正解は一つではないですからね。」


こうして、クレハのフラストレーションは溜まりに溜まったまま、授業が終了するのであった。


もちろん、クレハはこのままでは居ても立っても居られない。そんな時だった、この学園長から声をかけられたのだ。


「おや、クレハ様、学園での生活は慣れましたか?みんないい子ばっかりでしょ、どうです、このまま先生をずっと続けられても良いんですよ。」


先ほどの授業でフラストレーションがたまっている中、ここまで自信満々に学園長にニヤニヤと声をかけられるとさすがのクレハもカッチーンと来てしまい、目が笑っていない笑顔で彼女に応えるのであった。


「ははっ、まさか。約束の期限である1か月ですぐにやめさせてもらいますよ。私にはどうやら向いていなかったようですし。それに、教師を止めれば成り上がりを馬鹿にする伯爵家を潰しにかかっても何も問題なさそうですし。


あぁ、楽しみですね。ここまでバカにしてきたんですから、きっと簡単には潰れてくれないでしょうね。私、簡単には倒せない敵の方が燃えるんですよ。フフッ、フフフフッ。」


そんなクレハの予想外の回答に学園長は固まってしまうのであった。


よろしければブックマーク登録や↓にある☆☆☆☆☆を★★★★★にしていただければ大変うれしく思います。


また、作者は他の作品も投稿していますので興味がある方はそちらもお願いいたします。

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