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自分から追放された元貴族令嬢ですが許せないので見返します  作者: 創造執筆者
十二章 商会紛争
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333 帝国商人の悲鳴

コーカリアス王国の商人たちが再び自身の店に復帰し、コツコツと商売を行っているころ、とある建物にて密会が行われていたのだ。


「ドパスさん、例の話を聞きましたか!」


「あぁ、分かっている。なんだって急に奴らの店が復活しているんだよ。全員、潰れたんじゃなかったのか!」


「それが、全部の店をクレハ商会とか言う商会が買い占めてしまって、そこに元々いた商人たちを置いているんですよ。どうするんですかい、せっかく商売が良い感じに進んできたって言うのに、既にうちはほとんど客が来ませんよ。


なんとかしてくださいよ、あんたが言ったんじゃないですか、ああすればすごい利益になるって。」


「うるせい、人のせいにしてんじゃねぇ!今考えているだろうが。」


実は彼ら、今回の物価の上昇を引き起こした張本人である帝国の商人たちである。今回の計画では商売敵である商人たちの店がつぶれたため、帝国からやって来た商人たちであらかじめ物の最低価格を決めておけば住人達からいくらでも金をせしめることができるはずだったのだ。


だからこそ、ほんの少し前までは笑いが止まらないほど売り上げが出ていたがコーカリアス王国の商人たちの店が復活してからというもの、一瞬にして彼らの元から客足が去ってしまったのだ。


もちろん、これは仕方がないことだろう。もともと彼らは物価も際限なく上げ続け、住人達からは良く思われていなかったのだ。しかし、彼らから物を買わなければ何も買えない状況であったため、住人たちは仕方なく買っていたが今となってはその必要もなくなってしまった。


そのため、住人たちは早々に彼らに見切りをつけ、元々世話になっていた商人たちの元へと向かったのだ。


本来であれば住人たちに対して足元を見ていた商売を行っていた彼らが悪いのだが、そんなことは彼等にとっては関係がない話なのである。


「ちっ、しかたねぇ、こうなりゃ強盗にでも見せて店を襲っていくか?」


「何言っているんですか、ここらだけでどれだけ店があると思っているんです。それに、この国に来て同盟を結んでいる商人の店はかなりあるんですよ、その周囲の店を一つずつ潰していけば疑われるのは俺たちですよ。」


「ならどうするって言うんだよ、それ以外にあいつらを潰す方法なんて無いじゃねぇか!」


現状の対応策がなく言い争いをしている彼らの元にさらに今回同盟を組んでいるものがこの状況に危機感を感じドパスの元を訪れるのであった。


「おい、聞いてた話と違うじゃねぇか、これじゃうちの店は商売あがったりだ。どうしてくれるんだ!」


「それはこっちだって同じだ!今考えているからちょっと待て、とにかく、この同盟の商人たちを全員集めて会合を開くぞ。お前らも生き残りたければ頭を使って考えやがれ!」


こうして、ドパスの招集により、帝国の商人たちによる会合が開かれるのであった。


よろしければブックマーク登録や↓にある☆☆☆☆☆を★★★★★にしていただければ大変うれしく思います。


また、作者は他の作品も投稿していますので興味がある方はそちらもお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
[良い点] これは帝国の国としての攻撃なんですか? 帝国の商人だけど、ここで撤退すれば儲けた分だけで満足すればいいのに、何故にこの世界の人々は破滅まで行かないと気がすまないんですかねー。
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