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自分から追放された元貴族令嬢ですが許せないので見返します  作者: 創造執筆者
十章 エンポリー連邦
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266 熱くなりやすい人間は扱いが簡単

クレハの意図を読み取った王妃はノリノリだった。


「そうね、私も絶対にできないわそんな事。だって間違いだったことを考えれば国としての信用が地に落ちたも同然だもの。間違っても直接的な発言は控えると思うわね。」


「ですよね、そう考えればすごいですよねエンポリー連邦は。そのようなリスクを冒してまでも発言することが出来るんですから、相当自信があるようですね。」


「ほんと感心しちゃうわ、でも、所詮は見せかけなのよね。」


やれやれとでも言うように王妃が嘲笑すると使者はビクッと肩を震わせ王妃を睨みつける。そして、クレハはその言葉を待っていたとでも言うようにわざとらしく王妃に尋ねるのであった。


「えぇ?見せかけってどういうことなんですか?」


「だってそうじゃない?本当に自信があるのであればうちに話しに来るのではなくて周辺国に一斉に書状などを出すべきよ。コーカリアス王国の男爵は我が国の王族を殺害した危険な人間だってね。だって王族殺しってそれくらい重罪だもの。」


「確かにそうですね、周辺の国々に危険を知らせるくらいはやってもいいと思います。もしもそのような重要なことを知っていたにもかかわらず教えないで他国の王族に危害が加わればそれこそ信用問題ですものね。


なるほど、そういう意味では見せかけですね。他国に声をあげて発言してしまえばそれは取り消すことが出来ませんから。私達に言っただけでは後からそんなことは言っていないとどうとでももみ消すことはできますからね。」


クレハが納得したようにうなずいているとさすがに使者も黙っていられなかったのか背にしている部屋のドアをクレハを睨みつけながらドンと殴りつける。


「良いでしょ、あなた方の言い分はよく分かりました。ポポルコ王子の殺害を行っておきながら反省の色も見せず、謝罪の意思もない。そのうえ、エンポリー連邦が愚かな国だと申すのですね。プアア王妃、本日はこれで失礼いたしましょう。」


使者はドアを殴りつけたことで一気に冷静になったのか先ほどまでの大きな声ではなくか細い声で話し始める。


しかし、自身の息子を殺されているプアア王妃は帰ると言われて帰るわけにもいかない。


「何を言っていっているの!この殺人鬼をこのままにして帰る気はないわ!」


「いえ、私だってここまで言われておいてただで済ますわけにはいきません。代表に今回の会談の内容をすべて話したうえで各国に今回のコーカリアス王国の行いを知らしめるように進言したいと思います。


そうすれば国はこいつをかばいきれません。国から追放でもしなければ国としての信用は地に落ちるため、間違いなくこの国で暮らしていくことはできないでしょう。しかしながらこいつの行いは既に書状にてどの国も知っている状態です。


そんな危険人物をわざわざ国に招き入れるでしょうか?絶対にありえません。こいつはどの国にも受け入れられることなく誰にも知られない場所でひっそりと暮らすしかないのです。


そうなってしまえば悲惨なものです、日々の生活にも困りガリガリにやせ細った状態で暮らすのです。そこまでいけば我々がどうしようと誰にも文句は言われません。


栄養不足の体にさらに我々で拷問などを行って痛めつけじっくりと死の恐怖を味合わせてやればよいではないですか、そうすればポポルコ王子もお喜びになりましょう。」


「素晴らしいわ!なんて素晴らしいアイデアなの、ふふふふっ、お前たち墓穴を掘ったわね。そうよ、お前の悪行を各国に広めてやるわ!簡単になんて殺さない、絶対に、絶対に苦しめて苦しめて苦しめつくしてやるわ!」


そうして、プアア王妃たちはクレハ達の返答も聞かずに自国へと帰っていくのだった。


よろしければブックマーク登録や↓にある☆☆☆☆☆を★★★★★にしていただければ大変うれしく思います。


また、作者は他の作品も投稿していますので興味がある方はそちらもお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
[一言] ・・・まず、プアア王妃、忘れていませんか? これは、この国で、周りの国々の王族達を招待して、盛大に行った行事なんですよ? その時には、各国の王族が居た訳で、全ての国の王族達に、プアア王妃…
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