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自分から追放された元貴族令嬢ですが許せないので見返します  作者: 創造執筆者
二章 中小商店・商業組合
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22 組合長マニラinクレハ商会

クレハ商会には久しぶりに街の人たちが列を作っていた。

彼らはここ最近高くておいしくないパンしか食べられていなかった者たちで、クレハ商会で無料で美味しい雲パンが食べられるという話を聞き、朝から列に並んでいた。

彼らは久しぶりにおいしいパンが食べられると思いとてもうれしそうな表情を浮かべていた。


「なぁ、本当に食べられるのか?だって許可がない商会は物を売ることができないんだろ。それに許可が出るのは商業組合に入っている奴らだけって噂だし」


「ああ、それなら問題ないよ。あれは商売をすることが禁止されているだけだよ。今日はタダでくれるらしいからね。それには当てはまらないんだよ」


「へぇー、そういうことか、組合の奴らは自分たちのためだけに値段をどんどん上げているがクレハ商会は俺たちのことを分かってくれてるな。今度クレハ商会から物を買えるようになったら、俺はクレハ商会でしか買い物しねーよ」


「確かにそうね、私もクレハ商会でしか買い物しないわ」


彼らは自分たちのためにパンを無料で配ってくれたクレハ商会に感謝してクレハ商会で買い物をすることを決めたのだ。


彼らがそんな話をしているとクレハ商会に近づく一団が見えた。


「あなたたち、何をしているザマス。ここは商売の許可を得ていない商会ザマス。すぐに立ち去るザマス」


そう、彼女は商業組合の組合長マニラである。部下からクレハ商会の元に住人たちが集まっていると聞き、組合員たちと駆けつけてきたのだ。この騒ぎを聞きつけたクレハは店の中から出てきてマニラに抗議を申し入れる。


「いったい何の騒ぎですか?別に私たちの商会は商品を売っているわけではありません。無料で配っているだけです。ですから、何も問題ありません」


クレハは毅然とした態度でマニラに言うがそれを聞くマニラではない。


「そんなのは屁理屈ザマス。早くやめるザマス」


彼女たちの言い合いを聞いていて怒ったのはクレハ商会でパンをもらっていた住人たちだ。彼らはここ最近、仕方なく美味しくもないパンに高いお金を払わされており、不満がたまっていた。マニラの言い分を聞いてついにそれが爆発した。


「ふざけんな!お前たちがうまくもないパンを滅茶苦茶な値段で売るから悪いんだろうが!」


「そうだ、そうだ。お前たちのせいだ、ほかの商会に文句を言っている暇があるなら、値段を下げろよ」


「そうよ、許可があるからって調子に乗らないでよね」


彼らは商業組合員たちに向かって地面に落ちている石を投げつけ始めた。


「やめるザマス!お前たちこんなことをして許されると思っているザマスか。痛っ、かっ帰るザマス。早く撤収するザマス」


彼らの行動に危険を感じたマニラは組合員たちと共にクレハ商会を去っていった。


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