表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自分から追放された元貴族令嬢ですが許せないので見返します  作者: 創造執筆者
一章 仕返しのための準備をいたします!
10/387

10 久しぶりのミトとクレハの思惑

数日前、クレハの元にシルドラ家からの使者がやってきた。

使者の話では直ちにシルドラ家に来いとのことだった。

使者に理由を聞いても、ただついてこいとしか言わず理由は教えてくれなかった。


(この段階で接触してくるということは十中八九クレハ商会の商品でしょう。

おそらく私が売っているシャンプーやリンスが美しくなる魔法の薬とでも風のうわさで聞いてマーラやサンドラが欲しがったのでしょう。


ちょうどいいですわね、ここは一つお返しをしてあげましょうか。

とりあえず、マーラやサンドラに商品を渡せばあの二人のことですから帝都で開かれる舞踏会などでさんざん自慢することでしょう。


そうなれば、周囲の貴族令嬢たちや皇族の方たちも羨ましくなるはずですわ。

そうなれば、どうやってでも、うちの商会の商品を手に入れたいと思うはずですわ。

おそらく、それぞれの家のお抱え商人に頼んで商品を買いに来ることでしょう。

そんな時にシルドラ家に無理やり商品を奪われたから帝国の貴族や商人とは一切取引をしないと決めたと言えば、いったいシルドラ家はどうなるでしょうね。ふふっ、今から楽しみでなりませんわ。)


クレハは久しぶりに自身の育った町ミトの門をくぐった。しばらくすると彼女の育ったあの家が見えてきた。そこではマーラとサンドラが庭でお茶をしているようだ。彼女たちはクレハが見えるなりいきなり商品を要求してきた。


「ようやく来ましたか、まったく貴族である私たちを待たせるなんてどういう神経をしているのかしら」


「まったく、お母さまの言う通りですわ。さっさと商品を置いてわたくしたちの前から消えなさい」


「商品はお譲りするためのものではございませんのでタダという訳にはいきません。お金を払っていただけないのならお渡しする気はありません」


クレハが反論するとマーラは仮にも義母とは言えないような事を言い出した。


「なんていう口を利くのかしら、無礼にもほどがあるわ。王国では知りませんが帝国では貴族が絶対ということを知らないのかしら。無礼打ちで殺されたくなければ今すぐ商品を置いてさっさと消えなさい」


クレハは、笑いをこらえるのを必死で隠し、顔をうつ向かせながら何も言わずにその場を立ち去る。


(思った通りですわね。やっぱり商品を奪おうとしてきましたわ。でもこれで、大義名分ができましたわね。ほんと、手のひらで踊ってくれる人たちですわ。愚かな人たち。)


クレハは一人で自身の商会へと帰っていったのだった。

よろしければブックマーク登録をお願いいたします。


また、下の評価ボタンで高評価を頂ければ大変光栄です!


よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] マーラとサンドラがクレハを見て会話をしているのにクレハに気付いてないみたいだが、変装してるの? マーラとサンドラはクレハと分かった上で無視してるの? そこについての描写が欲しい
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ