表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

僕君

とりあえず、とりあえず

最後までお楽しみください。!


登場人物

【栞宇宙】しおりそら

高校二年生。ど陰キャ


【木玖音子】ぼくねこ

高校二年生。陽キャギャル

つまらない、何も変わらない日常…

卒業まであと1年と半年

このままずっと…退屈な日々が

続いていくと思っていた。


そう思っていた…。


Peace.1 もし君と


休み時間…クラスが騒がしくなる中、俺は1人空気のような存在感で席に着いている。

7月になると流石に暑く、長めの髪がうっとおしく思う……。

まぁ、切りたくても着れないけど…。

時々吹き込む涼しい風を待っているが、意地悪しているかのように今日は無風だ。ただ日差しが容赦なく差し込み、

「暑い……。」

誰にも聞こえるはずの無い声を発し、髪をかきあげようと手を伸ばす…。 トンッ……。

「……。」

めんどくさって顔をして落ちた消しゴムとお見合いする。別に消しゴムは悪くないんだけど、睨んでしまう。

暑さでおかしいわ俺。

カタッ……。

まぁ拾ってくれる人なんていない……。左手を伸ばし、あと2cm

椅子が小さな音を立てる

「!……。」

思わず言葉を失い床から隣の席へと視線を移す。

先に消しゴムに手が達したのは、クラスの中心人物と思われる隣の席の…。やばい。同じクラスの人の名前すら覚えてない…。

改めてクラスに馴染めて(なじめて)無さすぎる俺に逆に感心してしまう。

まぁそれより、これは消しゴムを拾ってくれたという事実だ。当たり前に思うかもしれないが、学校一と自信を持ってお届けするド陰キャである俺からしたら、事件級のことである。とにかく驚きすぎて言葉が出てこない。お礼くらい言わないといけないと思うけど…。

「なーにじーっと見つめてんのよ…」

また先を越された。てか、ありがとう、話を始めてくれて。

「い、いや…その…」

「んー…?」

不思議そうに覗いて来る。てか、クラスの人とまともに話したことないから…動揺(どうよう)が隠しきれない…そして僕は知らない………。

…この人の名前なんだっけ?…

「え…えっと…ごめん…名前、、知らない…貴女の…」

「えぇ!?名前知らないって逆にすごいわよ」

「同じクラスの人の名前くらい覚えなさいよ」と、微笑みながら俺に言う。

すみませんねと内心思う。そして今の微笑みドキッとした…。


「音子よ。」

「……え?」

「ボクねこって言うの!改めてよろしくね栞!!」

「………!!///」

言葉と同時に出た彼女いない歴=年齢の非リア童貞の俺殺しの笑顔。普通に照れるよ…。

あと、ボクって言ったよね?…ボクっ娘なのか?

「なーに照れてんのよ、()れた?」

「べ…別にそんなんじゃない……」

ニヤニヤして話しかけてくる音子に対抗するけど、呂律(ろれつ)回ってないし、顔多分赤いし。

「へぇ……。」

「……//」

言葉を失った。けどこんなに会話が続いたのは初めてかもしれない。話しやすいのか…。音子さんが。

そして、3時間目の始まりを告げるチャイムが鳴り慌てて席へ戻る者も現れる……。

こうして音子さんとの会話は終わった。久しぶりに友達?と話してなんかスッキリしたし、何より楽しかった…。

教室は静寂に包まれ、夏を告げるセミの声が響き渡った。

放課後…部活動に行く奴、帰宅部として即帰宅する奴らで賑わっている(にぎわっている)

「帰りどこ行くー?」

「あのさぁ、新しくできたケーキ屋行ってみようよー!!」

「いいねぇ、!!」

陽キャの楽しい声が聞こえてくる。俺はもちろん1人だ。

「………。」

ちらっと隣の席を見る。「もう居ないのか…音子さん。」

てか、なんで音子さんのこと考えてんだよ、ストーカーみたいじゃないか…。まぁちょっと残念がって自分も帰宅しようと席を立つ。辺りはもう夕焼けでオレンジ色に染まっている。

クシャッ

ん?

何か変なものを踏んだような感触で下を見ると、何か漫画?の描きかけ?見たいなのを踏んでいた。

「あわわ……」

慌てて足をどかし、1部くしゃくしゃになった紙を拾い上げる。

「ん?これって…。」

その紙に描いてある名前を見て少し驚いたけど、

さっきの消しゴムの件よりは驚かずに済んだ…。


そして帰り道…俺は、公園のちょっとした段差につまづき派手に転んだ男の子を家に送り届けるため、夕陽に照らされた路地を2人で歩いていた。

この後に分かる事実を知るはずもなく…。


Peace.1 もし君と(終)


次回 Peace.2 結

3月17日 (水)配信予定


はじめましてですね、、最初はどんなもの書こうか迷いましたが、恋愛系にチャレンジしました。

この作品ではそれぞれの心情、恋模様、まったりとした日常などなど、思わず微笑んじゃうかもしれない物語が展開されます。

自分で書いててニヤニヤしてました。気持ち悪いと自覚しています。←

とにかく、皆さんに楽しんで頂ける小説を書き続けて行きたいと思います。

どうか最後までよろしくお願いいたします。


【次回予告】

Peace.2 結

漫画を買うために書店にやって来た音子は、

ある女性と話し……。

怪我をした子供を送り届けるために向かった家にいたのは……。

3月17日水曜日公開予定!!

お楽しみに!!



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ