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え?

(もう死んでもいいかな…)


 漣司はそう思った。

 基本的に毎日は平凡に過ぎた。

 だが、毎日が同じことの繰り返し…

 学校へ行き、友達と話し、勉強をし、部活をし、飯を食う。

 それは何気ない日常だ。

 だが、俺にとってそれは何よりも苦痛だった。

 人は趣味を持ち、それを生きがいに生きるらしい。

 俺にはない。

 何もない。

 ロボットのように毎日を生きているだけだ。

 そんな平和な日常が羨ましい人もいるだろうが生まれてからずっと平和だとそう思ってしまう。

 俺はこのまま生きていて何か変わるのだろうか。

 いや変わらないだろう。

 生きる意味がないと思った。


 だから死ぬことにした。


俺はどうせ死ぬならド派手に死にたいと思っていた。

 俺みたいな毎日が暇で何もない奴らにこんなのもありだぞって言いたい。

 そして、いろいろと考えた結果…

 俺は日本で一番高いタワーから飛び降りることにした。

 飛び降り自殺は途中で意識がなくなり、痛くないという。

 あと、話題性がありそうだ。

 ばかだな~って思うやつもいるだろう。

 だが、何もなかった俺にはちょうどいい気がする。


 現在、タワーの展望デッキにいる。

 もちろんここからではない。

 下調べした結果、立入禁止エリアからタワーの外へ出れるらしい。

 そこからタワーの一番上まで行くつもりだ。

 俺は直前になったら怖気ずくと思っていた。

 だが、意外にも落ち着いていた。

 というかワクワクしていた。

 ぶっちゃけ死後の世界とかあるのか気になっていたので知りたかった。


(天国とかあんのかな~)


とか考えている。

家族がどんなことを考えるのかな〜って思ったりしたがもういい。

そんなこんなで一番高いところまできた。

まさかここまできてバレなかったの奇跡だろう。

だが誰かが言ったのかさすがにばれたようで後ろには警備員が駆け寄ってきて俺を止めようとしている。


「君!戻ってきなさい!危ないから!」

「あ~大丈夫です!」

「大丈夫じゃないから!」

 

 そんな会話していると下にパトカーが見えた。

 さすがに何百メートルもあるので正確ではないがおそらくそうだろう。

 これはまずい。

 そろそろ飛ばなくては。

 いや、少し待つか。

 警察官と自殺しようとしているやつとのドラマでありがちな会話をやりたかったのだ。


「君!一旦落ち着け!」

「意外に落ち着いてますよ?」

「君は頭がおかしいのか?」


 警察官がきた。

 ちょっと頭がおかしいとか言われてイラついているがまあもういいか。


「おしっ!警察見たしもういいか!」

 

 準備運動したし。

 メディアもけっこういそうだし。


「さいなら~」

「あっ!だめだ!早まるな!」

 

 もう遅い。

 俺はもう飛び降りていた。


(う…苦しい)


 だがそれも一瞬。

 すぐに気絶した。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 小鳥が俺をつついている。

「いや痛いわ!」

なぜか生きていた。

 

(あれっ!おかしい…死んだはず…)


 俺は困惑している。

 なぜ生きている。

 いや死後の世界的なやつか?

 そう思い辺りを見回した。

 そこで気づいた。

 俺が元いた世界と違う植物が生えていることを…


(もしかして異世界転生てきなやつか…)


 俺は言葉を失った。


 


 

 



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