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シアトリカル―素人(?)劇団  作者: 琅來
白雪姫~時と宇宙を越えてver.~
9/13

~イントロダクション~

シャーウィン(以下シャー)「では、改めて、シャーウィン・リシェル・スウェールと申す。一応、これでも大臣職にある者だ。それで――」


「まあ、シャーウィン殿。作者からのご伝言ですけれど、『さっさと進めろ』、だそうですわ」


シャー「ゆ、癒璃亜女王陛下……!」


ふた 「ちょっと小父さん、ぐちぐち言わないでよ? 私の出番が少なくなるわ」


シャー「ぐっ……。――仕方あるまい。しゅうさいだいじんがいないだけでも幸いか……。はあ。……昔のことだ。とある国に、王と王妃がいた。そして、――」


癒璃亜「ああ、シャーウィン殿。次はわたくしの台詞ですわ。……ふふ、やっぱり縫い物は楽しいですわ。……あら? 指に針を刺してしまいました。失敗ですわね……」


シャー「へへへへ、陛下ぁっ!」


癒璃亜「まあ、役外なのに、騒がないで下さいな。見苦しい」


シャー「み、みぐっ……」


癒璃亜「ああ……布に垂れなかったのは幸いですけれど、雪の上に血が……。でも、何て美しいのでしょう。そうだわ、この雪のように白い肌と、血のように真っ赤な唇と、黒檀のように美しい髪を持った姫が欲しいわ。ふふ、早速、陛下にご相談を。ふふ……」


みや 「た、楽しそうですね……」


癒璃亜「ああ、陛下。早宮陛下ではないですか。もしや……聞いておられましたか?」


ズイッ


早宮 「うあ、ああ、は、はい……」


癒璃亜「まあ、うふふ……」


シャー「…………」


癒璃亜「……?」


早宮 「……? ……! ……??」


シャー「…………あの、何か?」


早宮 「お、お次は、えっと、スウェール様、だとっ……!」


シャー「ああ、そうか。あ~、何だったかな?」


癒璃亜「お歳ですか? シャーウィン殿」


シャー「そ、それはっ……!」


双葉 「あ~、やだやだ。だから変にプライドがある小父さんって嫌いなのよねぇ~。私の出番が削られるっての。ねえ、こんじょうさん?」


早宮 「や、え、えっと、その……。って言うか、どうして双葉内親王殿下がっ?! まま、まだでしょう、出番!」


双葉 「だって、突っ込める格の人っていないんだもん。だからって、を引っ張り出して来るのはもっとやだし」


早宮 「…………」


双葉 「じゃ、小父さん。次のシーンは、私が産まれた後だから、そこんとこ宜しく」


シャー「あ、ああ……了解した(何だ、この小娘は!)。やがて、王妃は身篭り、願い通りの子を出産した。しかし、産後の肥立ちが悪かった為、亡くなってしまった。よって、王は後妻を娶った」


双葉 「あの……はじめまして。ふたばです」


千紗 「………………あのさぁ」


双葉 「なんでしょうか? えっと……おかあさま」


千紗 「双葉……何であんた、やけにちっさいの?」


双葉 「~~~~よんさいだからよっ! だれがのぞんでちっちゃくなりゅっておもってるの?!」


千紗 「『なりゅ』って……『なりゅ』ってっ! くくっ……あんた、舌回んないのっ?!」


双葉 「しょうがないでしょっ?! ほんとうは、さんさいになるのをくいとめたんだからねっ!」


千紗 「……つうか、その年齢基準って何?」


双葉 「てきとー」


千紗 「ブフっ! ほんっと、いい性格してるよね~、作者って。んじゃ、ちっこい双葉をでまくりますか~!」


双葉 「むむ~」


千紗 「……双葉、あんた、それ逆効果だから。滅茶苦茶可愛いから」


双葉 「しらないっ!」


千紗 「ちょっと、転ばないでよ~!」


早宮 「……それ、いいんですか? 継母と白雪姫が、仲良しって……」


千紗 「いいんじゃない? 最初だし」


早宮 「…………」


千紗 「第一、向こうはあんだけ原作崩壊しまくってんだからさ、こっちだってちょっとくらいの融通は利くでしょ。ああ、そこの貴女。この鏡をあたしの私室まで運んでもらえる? 大事な物だから、割らないように、傷も絶っ対に付けないように、丁寧に運んでね」


ミア 「畏まりました、妃殿下」


千紗 「……えっと……貴女、お付きその一よね?」


ミア 「はい」


千紗 「えっと、何でここにいるのかな……?」


ミア 「天の采配です。後でも再登場の予定があるとのことで……」


千紗 「……そ、そう。なら、いいんだけど……」


ミア 「では、鏡をお運び致しますね」


千紗 「あ、お願い……」


シャー「……そうして、継母となったほんじょう千紗は、与えられた私室へと急ぎ、うっとりと鏡を見詰めた」


千紗 「ちょっと待って。何であたしがうっとり見詰めなきゃなんない訳?」


シャー「それこそ、役なのだから仕方あるまい。第一、この鏡は其方の友ではないか」


千紗 「そりゃ、そうだけどさ……。あ~、鏡よ鏡、世界で一番美しいのは誰……。うう、言ってて小っ恥ずかしい」


もと 「……ソレハ、オ后様デスガ?」


千紗 「……ちょっと素香、何なのその棒読み」


素香 「イイエ、私ハコレガ普通デス」


千紗 「嘘言えっ!」


素香 「…………」


千紗 「あ、黙った。……ったく、でもまあ、面白いことになりそうじゃん? よっしゃ! 達だって原作崩壊しまくったんだし、あたしも双葉から主人公の座を奪取してやるっ!」


シャー「……これでいいのか、これで……」


双葉 「あったまかたいなぁ~。たのしけりゃそれでいいの! じかいは『王宮からの追放』です! よろしくおねがいします!」


千紗 「双葉……あんた、そこまで平仮名表記なの? 何か憐れ……」


双葉 「う、うるさいなぁ、もう!」


千紗 「でも、タイトルだけは普通に言えてたよね? 何で?」


双葉 「しらない! でも、ひらがなでかいちゃったら、よんでるひとがわかんにゃっ――くっ!」


千紗 「噛みまくりねぇ、双葉」


双葉 「うりゅしゃ~いっ!!」

これ以降の出番がない人達による座談会



癒璃亜「まあ……どう致しましょう。初回ですから、わたくし一人だけですわ」


レイシャ(以下レイ)「しっつれいしま~すっ!」


癒璃亜「まあ、貴女は……しょうの所に下宿している……」


レイ 「はい! レイシャで~すっ! 王様の曾お祖母さんの、うんきょう癒璃亜さんですよねぇ? ちょっとぉ、これに魔法掛けて欲しいんですよぉ~」


癒璃亜「これは……網?」


レイ 「はい! これでユリア達を捕まえようと思ってるんでぇ、魔族の体力と魔法を使っても破けないように魔法掛けて下さ~い!」


癒璃亜「まあ、しょうがないわねぇ……。面白そうだからいいわ。……それにしても、どうして過去からここにやってこれたの? ここは、貴女にとっては未来でしょうに」


レイ 「このレイシャ様にできないことはないっ! ってことで、網ありがとうございます! お邪魔しましたっ!」


癒璃亜「まあ、せわしない子……。でも、まあいいかしら? 丁度、この欄も埋まったことだし……」

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