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魔物喰いの境界線 〜俺が魔物を喰うたび、ヒロインは最強の神装を纏い戦女神へと覚醒する〜  作者: ヒデまる


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黄金の絆と、逆襲の神装

学園の聖域に静寂が戻り、シュウの肩で静かに息を吐くガストン。その胸に埋め込まれていた人工魔石の跡地からは、どす黒い魔力の残滓が陽炎のように立ち上っていた。

「……悪いな、シュウ。……俺、お前を助けるつもりが、結局また……食わせてもらっちまったな」

「気にするな。……それより、その空っぽの穴を塞がないとな」

 シュウは、隣で心配そうに覗き込んでいたルナに視線を送った。ルナは漆黒の翼をパサリと広げると、自らの指先を少しだけ噛み、一滴の黄金色の血――『龍の真血』をガストンの胸の傷口へと落とした。

「……あつい……! シュウ、これ、身体が……燃える……っ!」

「耐えろ、ガストン! お前の『人工魔石』の回路を、俺の概念で上書きしてやる! ――【魔物喰い:禁忌融合・神鉄ゴッド・アイアン】!」

 シュウは、アルトリウスが残していった聖剣の破片と、ルナの龍の血、そしてガストンが本来持っていた「不屈の闘志」を一つに練り上げた。

 ガストンの全身を黄金の光が包み込み、ボロボロだった大剣が、龍の鱗を纏った巨大な重剣へと再構築されていく。

【鑑定完了:神装:黄龍鉄ファンロン・アイアン

「……力が、内側から湧いてくる……。これなら、もう……負ける気がしねぇぜ!」

 ガストンが力強く立ち上がる。その瞳には、もはや帝国の操り人形だった影はない。

「……シュウ。……あいつ、かっこよくなったにゃ」

 黒い猫耳をピンと立て、ミーニャが少しだけ照れくさそうにガストンを見上げた。

 だが、感動の再会に浸る時間は与えられなかった。

 学園の上空を覆う雲が真っ二つに割れ、そこから数百を越える帝国の空中戦艦が姿を現したのだ。

「――全学園生徒に告ぐ。亡国の残党フィオナ、および大逆罪人シュウを引き渡せ。拒絶すれば、この学園を地図から消去する」

 拡声魔法による、冷酷なアルトリウスの声が響き渡る。

 学園の生徒たちがパニックに陥る中、エレインがエルフ耳を怒りで震わせ、弓を引き絞った。

「……なによ、あのアホ騎士! 結局、力ずくで来るつもりなのね!」

「フィオナ、どうする? 逃げるなら、今ならまだ間に合うが」

 シュウの問いに、フィオナは静かに首を振った。彼女はシュウの手を握り、かつてないほど気高く、美しい微笑みを浮かべた。

「いいえ。……シュウ様。わたくしはもう、逃げる王女ではありません。……皆さんと共に、この学園を、わたくしたちの『居場所』を守ります」

「……決まりだな。……よし、野郎ども! メインディッシュの準備はいいか! 帝国の戦艦、全部まとめて『喰らい尽くして』やるぞ!」

「「「「おおおおおっ!!」」」」

 シュウを中心に、五人の少女と一人の親友が横一列に並ぶ。

白銀の戦女神、黄金の焔狐、深緑の魔弩、漆黒の暗殺猫、そして黒羽の真龍。

 伝説の『美食の騎士団』の初陣が、今ここに幕を開けた。

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