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魔物喰いの境界線 〜俺が魔物を喰うたび、ヒロインは最強の神装を纏い戦女神へと覚醒する〜  作者: ヒデまる


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聖剣の輝きと、美食の合体(マリアージュ)

アルトリウスが抜いた聖剣から、直視できないほどの純白の魔力が溢れ出した。

 かつて同じ村で剣を競った時とは比べものにならない。帝国の「聖騎士」としての洗礼を受けた彼の力は、森の空気を物理的に押し潰していた。

「シュウ、その忌々しい『魔物喰い』で、彼女たちを化け物に変えたのか。……王女殿下まで、無残な姿に」

「……無残だと? 自分の力で立とうとする彼女たちが、お前にはそう見えるのかよ、アルトリウス」

 シュウは一歩前に出る。

 だが、アルトリウスの踏み込みは一瞬だった。聖剣の一振りが真空の刃となり、シュウを襲う。

「させないにゃ!」

 音もなく影から飛び出したのは、覚醒したばかりのミーニャだ。

 漆黒のキャットスーツを纏い、黒い猫耳を鋭く伏せた彼女の「光の爪」が、聖剣の軌道を逸らす。

「……速いな。だが、獣の動きだ」

 アルトリウスが剣の柄でミーニャを弾き飛ばす。

 間髪入れず、エレインの魔導重弩が火を吹いた。

「あんた、調子に乗るんじゃないわよ! ――穿てっ!」

 キラーベアの剛力を宿した光弾が放たれる。だが、アルトリウスはそれを左手の手甲一つで受け流した。

「……っ!? 私の最大火力を、片手で……!?」

 エレインのエルフ耳が絶望に震える。

 フィオナとリィネも加勢するが、アルトリウスの剣技は精密機械のように彼女たちの攻撃を無力化していく。

「シュウ、これが『天賦の才』と『帝国の正義』の差だ。魔物を食らうような卑俗な力では、この輝きには届かない」

「……卑俗か。なら、その輝きごと飲み込んでやるよ」

 シュウは懐から、先ほどのキラーベアの残った心臓と、森で密かに採取していた「銀嶺草ぎんれいそう」、そしてリィネの炎の魔力を凝縮した小瓶を取り出した。

「フィオナ、リィネ、エレイン、ミーニャ! 全員の魔力を俺に貸せ! ――【魔物喰い:多重概念合成トリプル・ミキシング】!」

 三つの異なる属性が、シュウの掌の上で激しく火花を散らす。

 通常、複数の魔物概念を混ぜれば拒絶反応で爆発する。だが、シュウは自身の体を媒介に、それを「最強のフルコース」へと調理していく。

 完成したのは、虹色に揺らめく**「黄金の肉塊」**。

「食え、フィオナ! これが、今の俺たちの『限界』を超えさせる唯一の鍵だ!」

「――はいっ!」

 フィオナが黄金の肉を飲み込んだ瞬間。

 彼女の白銀のドレスが、紅蓮の炎と漆黒の影、そして黄金の雷鳴を同時に纏う**『神装:三位一体トリニティ・ドレス』**へと変貌した。

「……なっ、概念の多重付与だと!? そんなことが可能なはずが――」

 初めて、アルトリウスの顔に驚愕の色が浮かぶ。

 フィオナが聖剣を凌駕する速度で踏み込み、その切っ先がアルトリウスの胸当を掠めた。

「アルトリウス様。シュウ様が与えてくださったのは、力だけではありません。……未来を信じる、『希望』という名の味なのです!」

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