Sideルシエラ そういえばそんなことありましたね
久々の投稿になってごめんなさい
「え?プラシドさん今休暇とってる?」
先生と並んで最近シャルロット様と共に行動しているプラシドさん。それになんらかの私たちの知らない意図があるかもしれないと思い話を聞きに来たのですが、留守ですか。
話をしたくなくて逃げた……というのは考えすぎでしょうが、本当にただの休暇なのでしょうか。
「理由とかわかりますか?」
「おじさんそのへんわかんないや。ごめんね、ほら最近結構守衛の面子が入れ替わったでしょ?プラシド君もそんとき来た子だから面識が少なくってもう」
………………そういえばそんなこともありましたね。よく考えてみればあれもシャルロット様の熱病の間の出来事。今思えば熱病というのも怪しい話ですが……。
「プラシドいないんじゃどうしようもないよね」「わっ!きゅ、急に出てこないでくださいよ!」
守衛室から離れて少ししたところで、突然テオドールが話しかけてきた。本当にこのコンビは心臓に悪い…………。
「いいじゃん。話が終わるまで待ってあげたんだからさ」
「でも驚かす気はあったのですよね?」
「うん」
「そこ認めるんですか…………」
私たちよりは少し幼いとはいえ貴族の子。にしては無邪気がすぎるし悪戯好きに思えます。幽霊になるとこうなるのでしょうか?
「…………まぁ、それは一旦置いておきまして!プラシドさんは居ないようですが、次に当たる相手は思い付きました!」
守衛室で話題に出た事象。私がそれに最初に触れた時、違和感を覚えた人がいたことを思い出していました。
「ふーん、誰それ」
「レオンさんという方なのですが…………流石にテオドールは存じ上げないと思うので、ちょっと付いてきてください!」
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「お待たせいたしましたテオドール、それにジャック様!」
「さっきまでいなかった奴も連れてきといたよ」
「人使いが荒いよ幽霊君。相手が僕でよかったね」
返事をしたのはジャック様。私が話をするにあたって、自室に資料を取りに行っている間にテオドールに連れてきてもらいました。こういうところでは幽霊というのは便利そうです。
資料というのは、以前シャルロット様にもお渡しした、学園の人事異動について纏めたもの。時期外れのタイミングで、見知った顔が出入りしたのが気になり調べたものですが……
「本題に入りますが、レオンさんはこの学園の警備を統括していた方です!それがシャルロット様が熱病に倒れられた時期に突然の退職されていて……」
「レオンね。彼は僕も知っているよ。正義感が強くて兄上も信頼を置いていたんだが、綱紀粛正を図ろうとして飛ばされたってね」
「憲兵は平和ボケしてるってのよく言われてるもんね。楽したい人は反発するか」
テオドールも時に核心を突くことを言いますね。実際に戦乱とは無縁の世の中故か、近頃は憲兵の質も下がってきているとか……。父がよく嘆いていたのを覚えています。
「このよくわからない人事の動きで、職を辞しているのはレオンさんだけです!その点がずっと気にはなっていたのですが……シャルロット様や学園での何らかの異変という要素と絡めると、一つ仮説が立てられると思うのです!」
「聞かせてもらおうかな?その仮説とやらを」
ジャック様が挑発するように促してきます。私もそれに応えるように目を閉じ深呼吸し、そして目を見開いて…………
「シャルロット様は学園内でなんらかの事件に巻き込まれ、無事ではあったものの何かのショックでしばらくの休養が必要になった。そしてレオンさんは学園内で事件が起きたことで責任を取らなければならなくなり退職、同じような理由で職員に入れ替りが起きた…………そう考えると、辻褄は合うかと思います!」
シャルロット様に感じる一連の違和感をとりあえず何かの事件のショックということにした仮説です。レオンさん周りについては完全に妄想ですが……。
「うん、変なことは言ってないと思うよ。合ってるかわかんないけど」
「ただこれでは不十分です。なんらかの事件の”なんらかの”の部分が解明できなければアンジュ様の協力は叶いませんし、まだいろいろと秘密がある気がします!」
「では、そのレオンへの取り次ぎは僕が請け負おう。兄上の側近へのコネでならまぁなんとかなるだろう」
「部下でもなんでもない方をこき使わないようになさってくださいね!?」




