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閑話:とある公立高校でのお茶会

「…さて、無事連絡もとれたことですし、調査資料を頼んでおいたので届くまで茶でもしばいていましょうか………あらら、紅茶切らしてる。やっぱりコーヒーにしましょう」


 開幕からドジをしてしまいましたが、今回は閑話ということで私、天国の女神がお送りします。


 蜂須賀さんが謎の光に吸われ、シャルさんと入れ替わってしまう重大事件が起きてから数日。なんとか蜂須賀さんの無事も確認でき、ようやく一息つけるようになった!ということでシャルさんとお茶会をすることになりました。

 いやぁ、まだ一桁代しか更新されていないのにどっと疲れました。束の間の平穏を楽しむとしましょう。


「シャルさんミルクと砂糖はどうしますー?」

「…それではミルクだけお願いいたします」


 さて、茶菓子は何にしましょう。いかんせん異世界人が相手では何が口に合うのかさっぱりわかりません。蜂須賀さん用に用意していたのは…あ、これとか良いかもしれません。


「はい、お待ちかねのコーヒーと茶菓子です!こんな状況ではありますが、どうぞくつろいでいってくださいね」

「どうもご丁寧に…あの、これは?」

「あ、これですか?この土地の名物のもみじまんじゅうですよ。駅の自販機で買えるのでよく蜂須賀さんに差し入れてたんですよねぇ」

「マンジュウ…?ジハンキ…?」


 しまった。向こうにない概念でしたか…まぁ彼女達の世界観は西洋風でしょうし無理もありませんか。


「美味しいですよー。こういうのは手掴みでいくものです。ささ、ガブッと!」

「…あら美味しい。優しい甘さですが渋みもあって…初体験の味覚ですわ」

「お気に召したようで何よりです」


 他にレモンイカ天とかもありましたが、あれは私が芋焼酎飲みながら食べる用の奴なのでもみじまんじゅうで満足してくださって本当に良かった良かった。


「しかしこう言ってはなんですが…女神様というのは意外と俗っぽい方なのですね」

「皆が皆私のようではありませんが、まぁそれなりに居ますねぇ。こういう適当な神達が」

「アルメリアに伝わる神とは大きく異なりますわ…」

「この世界に伝わってる神ともだいぶ違っていますけどね。神道辺りはいい線いってますが…イメージ壊しちゃいましたか?」

「親しみやすくて良いと思いますわよ?わたくしは別に特別信心深いわけではなかったので気にはなりませんし」


 柔軟な考えを持つ方なようで助かりますね。私も蜂須賀さん以外の魂と話す機会は何度もありましたが、宗教家の方相手だと向こうが私の存在を受け入れられず話が先に進まないこともザラでした。

 

 立ち振舞いも見事なものですし、なかなか聡明な方なようで。


「あ、コーヒーおかわり要りますか?」

「お願いいたしますわ」


 今頃蜂須賀さんはどうしているのでしょうか。また何か大変な目に遭っていなければ良いのですがねぇ…



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