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その隠し事は無理あると思うんだ

 自称女神と御本人様との会談を経て、ひとまずこの世界でやるべきことは定まった。とはいえ、事件後2日寝込んだらしい私は家族に安静にしているように言われていたのでなかなか捜査が進まない。

 とりあえずこの世界の一般常識をシャルロットさんに教えてもらいつつ日々を過ごしていた。今のところ入れ替りがバレる気配はない。

 そんな中、父親から夕食に誘われた。この身体に入ってしばらく経つが初めてのことなので理由を聞いてみると、


「お前の様子を見たかったのと、少し大事な話をしたくてな…普段は時間が取れないが、今日は無理にでも食事に参加しようと思ったのだ」


…との事だ。大事な話がなんなのかはわからないが、ボロを出さないかが心配で仕方がない。拒否するのも不自然なので参加するしかないのだが。


「けれど無事回復したようで本当によかったわ~。一時はどうなることかと思ったもの…」


 この人は母親らしい。地味に初対面である。兄弟はいないようで、食卓を囲むのはこの3人だけだ。

 貴族の家の子供が女1人なのはどうなんだと思ったが、この国では爵位の継承に制限はあまり無いらしい。シャルロットさん曰く、そのうち婿をとって自分が継承する予定だったとか。


「完全に無事とは言いがたいがな。まさか記憶喪失とは…」

「申し訳ございません…」

「いや、謝らなくていい。何もかも例の事件のせいだからな」


 自分のせいではないとわかっていても、こう優しくされてしまうと貴族の家の食事に舌鼓を打っていられる気分ではなくなるな…

 目の前にいるのは娘本人じゃないというのに。

 

「さて、お前の今後に関わる大事な話をしようか」


 !ついに来たか。


「お前の巻き込まれた誘拐事件についてだが…」

「なにか進展があったのですか!?」

「進展自体はあったんだが…非公表にすることが決まった」

「!?」


 完全に予想外だ。反応を見るに母親は知っていたようだが、何がどうしてそんな話になるんだろうか。


「というのも今回の事件、今のところ犯人も動機も未だ不明だがひとつだけわかったことがあってな…学園の警備責任者が共犯だったらしい」

「えぇ…」


 こっちはこっちでかなりの不祥事が起きている…


「そいつが誘拐犯を学園に手引きし証拠を隠滅した可能性が高い。逃げられてしまったがな…要するに、学園の警備に不備があったことを隠したいわけだ。貴族の集まる学園がこの有り様だと知れれば他に良からぬ企みをするものが現れかねんからな」


 しかもこっちはシンプル隠蔽だった!理由自体は納得できないこともないが…それでもただの保身ではと思ってしまう。


「もちろん捜査は継続するそうよ~。思うところはあるでしょうけど、飲み込んでちょうだいね」

「わかりました…」


「で、お前の今後の話だが」


 あ、今のじゃなかったんだ。


「誘拐事件を隠す以上、お前もそういつまでも休んでいるわけにはいかない。近い内に復学してもらう」

「まぁそれは当然でしょうね…記憶喪失なので苦労はするでしょうが頑張っ「学園内で記憶喪失のことは隠してもらうからな」


 …………え?

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