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いつでも頼れるルシエラ

「ルシエラ!?居たの!?」


 なんかデジャブ!また結構まずいタイミングで盗み聞かれていた気がする…!


「プラシドさんとお話しされているのを偶然見かけまして!丁度来たときに解散したようですが!」

「その言い方…あなた彼のこと知っているの?」

「ええ!ほら、我が伯爵家は軍人の家系ですから、この度学園に配属になった方々も知り合いが多いんです!プラシドさんは兄の同僚でもありましたし!」


 そういえばシャルロットさんがルシエラは守衛に知り合いが多いと言っていたが、そういう理由だったか。兄がいるのは初耳だが、そこで縁があったというわけか…。


 世間が狭いのか、ルシエラの交遊関係が広いのか…


「あれ?でもプラシドさんは憲兵隊の捜査員だったような…守衛はわりと畑違いの仕事な気が…」


 げ、さすが有能、鋭いな…この子相手ならばらしても面倒なことにはならない気がするが、勝手にばらしたら怒られそうなので誤魔化すしかないか。


「ま、まぁあちらも色々とあるのでしょう。そんなことよりも…考査が近いけれど、調子はどう?」

「順調です!期末ということもあって範囲が広いのが厄介ですが、大抵のことは頭に入っていると自負しています!そう言うシャルロット様はどうです?」

「あー、わたくしはあまり自信がないわね…やっぱり2週間も寝込んでいたのが痛いわ。いつものような成績は期待できないでしょう」


 自分なりに頑張ってはみるつもりだが、それはそれとして保険をかけておく。これでも学生時代は真面目に勉強していて成績も悪くなかったし、数学とかは日本でもやった内容が出ていたのでやれないことはないだろうけども…


 ちなみに自称女神曰く、私の偏差値が63だとすれば、シャルロットさんは70だそうだ。私も結構良い方なのにこれじゃあ差は歴然だ。ちくしょうめ。


 あ、そうだ、


「考査も明後日だし、最後の追い込みに勉強をみてくれないかしら?何度も言うけど今回は自信がなくって…コーヒーとお茶菓子つけてあげるから」

「良いですよ!正直な話こうも弱音を吐くあなたは珍しいですし、私が力になれるのであればなんなりと!」


 いちいち反応が大袈裟だけれど、本当に助かる。補習も受けているし深夜はシャルロットさんにも勉強をみてもらっているが、電話越しでは不十分なところもあったし何より事件以降に授業でやった内容はシャルロットさんもあまり自信がないらしいのでルシエラだけが頼りだ。


 立場上弱みを見せられる相手も限られるだろうしね。


 

ちゃっかり偏差値63とか言ってる渚はあんなでも結構勉強ができます。家が貧乏で親の苦労を知っている分怠けられなかったのと、入りたい部活が通える範囲で唯一あるのがそれくらいの偏差値の公立高校だったので猛勉強したからです。あと幽霊時代暇な時授業にこっそり参加してたから。

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