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終末の時、明日を見るために  作者: タナトス
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はじまり

「今日はサリアの誕生日だから、早く帰ってくるのよ。」

サリアの母である、アリアがいった。

「うん、わかったよお母さん。今日は鍛錬を早く切り上げて帰ってくるわ。いってきます。」

「いってらっしゃい。気をつけて行くのよ。」

サリアは銀の神を靡かせて軽快に家を出ていった。


ここは東の森の中にある小さな村インベル村。

インベル村でサリアは生まれ育ってきた。父はサリアの生まれる前に亡くなっていると母のアリアから聞いている。サリアの父は剣士だったらしく、形見の剣をサリアを使っている。


サリアいつもの日課である鍛錬をするためにインベル村を通り抜けていた。

「サリア、おはよう。今日はきみの誕生日だったね。誕生日おめでとう。」

「おはよう、ユーリ。ありがとう。」

「今日も鍛錬に行くのかい?今日くらいは休みにしてもいいんじゃないのかい?」

「だめよ、ユーリ。鍛錬は私の日課だから鍛錬をしないと調子が出ないのよ。」

「毎日鍛錬をしてサリアは努力家だね。今日夜に君お祝いに行くけどいいかい?」

「もちろんいいわよ、ありがとうユーリ。じゃあ、私鍛錬に行ってくるよ。」

「サリア、気をつけてね。」

他愛のない会話をしてユーリと別れた。


ユーリはインベル村で生まれたサリアの幼なじみである。インベル村はユーリとサリア以外の若い人がいないため、仲良くなるのは自然だった。

ユーリは魔法使いであり、よくサリアと一緒に狩りに行ったり、鍛錬をしていた。


村を抜けて少し開けた場所がサリアのいつも鍛錬している場所である。

サリアはいつも通りに素振りをしていた。

すると、木の影から呻き声がするのが聞こえた。サリアは警戒をしつつ、近づくとそこにはボロボロになっていた男が倒れていた。

「大丈夫ですか!?どうしたのですか!?」

サリアはその男に訪ねた。」

「……れろ………ぞ」

男ほ小さな声でいった。しかし、サリアは聞き取れずにもう一度訪ねようと思ったその時、男の肩の異変に気づいた。聖痕である。

聖痕病は感染者の潜在能力や魔力が上がる変わりに感染すると約3年後には致死率100%という恐ろしい病である。

「離れろ。感染するぞ。」

男がもう一度言ったが、サリアは

「何を言っているのですか!?今大変なのはあなたです!自分の心配をしてください!」

サリアは聖痕病と知りながらボロボロの男を手持ちの治療薬で助けようとしていた。

「ありがとう…しかし…もう手遅れだ。だから…はやく…はなれ…」

男は嬉しそうな顔をして、最後は悲しそうな顔をして塵となった。

「助けられなかった…」

サリアは男が助けられずに悔しい気持ちだった。

すると突然サリアは異変を感じた。右手が熱くなり始めたのである。

「うっ…熱い…何が起こってるの?」

そこでサリアの意識は途切れた。

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