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展開が早いのか遅いのか、、、

マイペースで行きたいと思います。

よろしくお願いします。

 よし、説明してやろうじゃないか。


「誰でも最初は分からないもんだ。だけど俺が考えているビジネスプランがある。カールとアンジーにはその部署を任せようかと思ってるんだ。さっき聞いたけど、もう成人してるんだってね? なら正社員として迎えよう。給料については後からソニアさんから説明がある。何をするかと言うと、カールはアクセサリーを中心とした加工業務だ。彫刻とも言う。それで商会の製品の一部に細工を施してくれ」


 さらに俺は続ける。


「アンジーにはそのデザインを担当してもらう。デザインは幅広く、これから手掛ける商会の業務全てに関係すると考えてくれ。そのデザインを施した彫刻品などは男爵家御用達の商店、Namelessの商品として販売する」


「ちょちょちょ、ちょっと待って下さい。僕にはそんな大役は無理ですよ! 男爵家の顔に泥を塗ろうものなら...」


「わ、私も全く自信がありません...」


 しまった、余計に心配を与えてしまったか。


「そんな事を気にする必要はない。全ての責任は俺が取る。それが俺の役目だ。君たちに何かの責任を負わすとかそういう事は絶対にしない。まずはやってみるんだ。ダメならダメでその時に考えよう。まぁ、俺は失敗するとは考えていないがな」


 俺は2人の顔を見た。自信なさげではあるがそれは仕方がない。それは後から自然とついてくるだろう。


「どうだ?やってみてくれないか?」


「「はい、それじゃぁ...やってみます。」」


「それでいい」


 俺がニッコリ笑うと、彼らも微笑み返してくれた。


「次にシンディさんだが、まずは体を治すことが先決だ。それが今できる一番の仕事だ。体が治れば、シンディさんは冒険者だったね? できれば冒険者に復帰して腕を磨いて欲しい。そして商会御用達の冒険者になって欲しいんだ。商会付きになってからは商会の仕事が主な業務となるが、ギルドから出る報酬とは別に商会からも給料を出そう。あぁ、商会付きと言っても依頼事項はギルドを通す必要があるからね。いずれパーティーも組むかも知れないがそれは先の話だ。今は今言ったことを一つずつクリアしていってくれれば良い」


「はい分かりました。でも私は冒険者としての活動を止めてからかなりの時間が過ぎてます。すぐに復帰できるか心配です」


「それも心配するな。ギルドには話を通しておくから鍛錬場で体を慣らしていくと言い。あと、サティは知ってるかな? 彼女に色々と教えてもらうといいさ」


「先ほどから出てくる『サティ』とはもしかして狐獣人のサティさんですか? あの『狐炎(スカーレット)』のサティさんをご存じなのですか?」


「え? ソニアさん、サティさんって2人いるの? え? 違う? サティが『狐炎(スカーレット)』なの? 初めて聞いたんだけど? そんなにすごいの? そうなんだ...ゴホンゲフン、そう、そうだ。そのサティで間違いないぞ」


「ヒロシ様、知らなかったんですか? 超有名ですよ? マジパネェっすよ、ですよ?」


 最近ちょくちょく現代若者言語を使うクロも当然のように知っていた。どうしてみんな教えてくんないかな...


「スカーレットのサティさんは、私が冒険者をしている時から有名でしたから。あの方に並ぶ人はこのアルガスどころか大陸を見渡してもそうはいない程の武人と聞いています」


「昔っから恐ろしいおんな...ゴホン、そうかそうなんだな」


「強すぎて相手になるオスもいないようです。全くオスには興味ないみたいですね」


「そうなんだ」


「私もこの世界に彼女が剣を捧げても良い人がでてくるなど到底思えません」


「ソ、ソウナンダネ」


『ヒロシさん、良いのですか?言わなくて?』


 クロがボソッと聞いてきた。


『言わなくていい、絶対言うなよ!見ろ、あの顔を。サティが最強と信じて疑ってない顔だ。いつかみたルナって子と同じ目をしている。親衛隊の一人だぞあれは』


『そうですかねぇ?』


『そうだ、間違いない。親衛隊はもれなく俺の事をゴミを見るような目つきで見るんだよ』


『サティさんは女性に大人気ですからね』


『流そう、いつもの通り流すんだ。いいな?』


『分かりました、でもいつかバレますよ?』


『その時はその時でまた考える』


「シンディさん、うふふ、でもね、サティさんはもうこのヒロシ君に剣を捧げてるみたいよ?」


ソニアァァァァァァァァッ!!!



お読み頂きありがとうございます。

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