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総合ポイントが1000を超えました。

本当にありがとうございます。

 商業ギルド『アルガスの泉』に来ている。いつもの通り受付でバーバラさんを呼んでもらう。


「あらヒロシちゃん、ご無沙汰ね。元気にしてた?他所のギルドに行ってたんじゃないわよね?」


 お前はどこのスナックのママだ。ちなみに他のギルドにも行ってたよ。


「で、今日はどんな儲け話かしら? あと後ろのおっさんは誰かしら、、、つい最近どこかで見た顔ね?ヒロシちゃんの新しい従業員?」


 つい最近どころか昨日飛行船でやって来た人だよ!


「ちょ、ちょっとバーバラさん、違う! この人は違う! 訂正するんだ直ぐに!」


「ギルド長のバーバラ殿ですな? 私はリンクルアデル侯爵であり、陛下より内務卿を任されているゴードン・マックウェルです。昨日王室専用船でロングフォードに着きました。初めまして。」


 ゴードンさんは懐からさりげなくメダルを取り出してカウンターへ置く。


「ふぁ?」


 あ、バーバラさんが内務卿とメダル、俺、後ろの護衛達にも気づいたか。一通り周りを見渡して...あ、倒れた。かなり大きな音がしたぞ、大丈夫か? そのまま、自然と土下座の姿勢へと移行した。さりげなくムギュッをムギュッっとしているぞ。抜け目がないな。


「ゴ、ゴードン内務卿、知らぬこととは言え大変失礼を。何卒ご容赦下さい」


「本来なら許されるべきではないが、今日は特別だ。すぐに会議室を用意しなさい」


 怖い。普通ならここでバーバラさんの人生は終わってたんだな。


「は、はい!ただいま、どうぞこちらへ」


 バーバラさんは俺を鬼のような目で見ているが俺が悪いわけじゃないはずだ。でもアデリーゼからアポなしで内務卿が来るなんて思わないよな。


「と言う訳だ」


「なるほど、事情は理解できました。私が責任をもって各商店と対応を取らせて頂きます」


「この事業は絶対に失敗できない。後、先ほども申し上げたがこの事業はNamelessが取り仕切る。全ての指示はこのヒロシ殿から受け取るように」


「もちろんでございます。内務卿のご期待に背くことは決してございません」


「それで良い。それではヒロシよ、説明を頼む」


 しかし、さっきから説明を聞いているとゴードンさん圧力がハンパないな。これが上流階級であり内務卿としての器なのか。じいさんもそうだけど、この人たちオンオフの高低差がでかいんだよ。いつも話しているおっさんの印象とはまるで別人だぜ。あ、説明をしないと。


「基本的な進め方については人員等が集まってから改めて説明しますが、一番重要な所は『第一号国家事業加盟店』の選出です。これがこの事業を成功に導く一つのポイントになります」


「協力する全部が加盟店になるんじゃないの?」


「違います、協力する店が100店あれば加盟店はその内1店だけとします。それ以外は加盟店に協力する孫請け会社ですよ」


「よく分からないわ」


「それだけ『加盟店』の看板が重いという事です。加盟店の看板は国から選ばれた商店しか掲げることが出来ない、いわば勲章のようなものです。他の商店はその店と繋がりたいと思うでしょう。そうなると加盟店は下請けをそれだけ扱いやすくなる、作業は進みやすくなる、孫請けなので費用も抑えれる。という事です」


「なるほど、すごいわね。その選出はNamelessでやってくれるのかしら?」


「はい、募集はギルドに任せます。そこである程度(ふるい)にかけて欲しいのです。その選抜から私の方で選出致します」


「Namelessの立ち位置は?」


「それは、『リンクルアデル国家御用達商会』だ。この国に一つしかない特別な商会となる。その重要性は分かるな?既にヒロシ殿は陛下よりメダルを賜り、またリンクルアデル城への常時入城が許可されている。陛下のメダルはただの金もうけの道具ではない。今回の事業だけではなく、それ以上の意味があるという事だ。バーバラ殿、絶対に対応を間違えてはならんぞ?」


「畏まりましたゴードン様。その言葉、肝に銘じておきます」


「後は同様の事を向こうのギルドに行って説明をゴードンさんと伯爵家が行う。Namelessもローランドに支店を出すことはもう決定している。こちらから人を送って対応させることになっていて、今人選中だ。それが整い次第、測量を開始する。つまり道路を建設する商会と測量をする商会、恐らく一緒の商会の可能性が高いが、それらを見つけてもらうのが当面のギルドの仕事になる。一ヶ月を目途に選定を完了して欲しい」


「分かったわ」


「ゴードンさんから説明があった起工式については、アルバレス側は陛下自ら、ロングフォードではレイラ王女が参加する。その辺りについては冒険者ギルドと男爵家も含めて式典を取り進める事になる。忙しくなるがバーバラさん頼んだよ」


「まかせて頂戴。こんな大仕事初めてだけど絶対に成功させるわ」


「ありがとう、期待しているよ」


 俺たちは商業ギルドを後にして男爵家へと戻った。


 次はNamelessだな。


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「で、ソニアさん誰か良い人居た?」


「ええ、レイナとも話して丁度良いのを見つけたわ」


 工場でレイナの下で働いているローグという男がいる。彼は薬剤部の部長をしており出身がアルバレスらしい。この話をしたら嬉しがると思ったが最初は辞退してきたとの事。話が大きすぎて自信が無いと。そこをソニアとレイナが説得したようだ。エミリアさんがいるという事も彼を安心させたのだろう。一度納得してくれたら本人は必ず成功させると息巻いているみたいだ。


 あと他何名かの課員と従業員もローランド出身のものがいるようで、地元に帰って仕事をする事に前向きだそうだ。良かった。彼らには早々に行ってもらって向こうの準備を進めてもらわなければならない。


 ローランド支店では主に開発課を除く薬物関連及び施工業務に専念してもらう。言うなれば土木建築部だな。本社側でも設置することになるが。まぁ、最初は戸惑う事もあるだろうが頑張ってもらうしかない。早く準備を進め色んな失敗をしてそこから学んでもらわないとな。何事も早ければ早い方が良い。



活動報告にも書きましたがジャンルをハイファンタジーに変更しております。

特に大きな問題はないかと思ってますが、ご不便をお掛けするようであれば申し訳ありません。

引き続きよろしくお願いします。

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