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門番さんと…

茜が顔を青くしていると門番の方が、少々お待ちくださいといい中に入っていき、ルドルフに肩組をし端によってなにか騒いでいる。


〜ルドルフ視点〜


衛兵長のロランが顔を目一杯怖くしながらこちらへ近づいてきて、いきなり肩に手をかけられ端に寄せられ

声を小さくしながらも怒気を交えて話しかけられる。


「お前はなんつーモン連れてきたんだっっ!!」


「い、いやー…ゴブリンに襲われていたので、助けただけですよ。…それにあんな小さい子達二人だけで森の中に置いて置けないですって!」


「はぁ?あの二人だけで森の中に?他は?従者とかはどうした?」


「いやぁ…まだ話をそこまで聞けてないんですよ…なぁ?」


ロランの一方的な問にたまらずセイン達に話を振るとセイン達も頷いて助太刀をしてくれる。


そこであの二人は何処ぞの貴族または没落した富豪の人という認識で、放っておけず街まで連れてきた事を伝えた。


「チッ…どうするよ?お前たちが拾ってきたなら最後まで面倒見ろや?あぉん?あの子達金もってないみたいだがどうするよ?」


「そんな怖い顔しないでくださいよ……街に入るための税ならまぁ、俺がだしますから…」


「その後は?宿は?飯はどうするよ?」


「………」


「助けるなとは言わない。俺はむしろ立派だと思う。だが線引きだけはきっちりしろな?」


「はい、肝に銘じておきます…」


「よし!」


そう言ってロインはルドルフの背中を叩き、茜達の方へ歩いていくので、俺は他のパーティメンバーに先に宿へ戻ってもらう様に促した。


ターシャだけはルドルフに少し長めに面倒を見てもいいんじゃないかと話しかけてから宿へ向かった。


あぁ見えてターシャが一番情に厚いんだよな。

俺もリーダーとしてしっかりしないとと思いながら、茜達のいる場所に歩き出した。


〜〜〜


茜は助かった勢いと、親切な冒険者一行に気を取られていて、自分が居た世界とは異なるファンタジーな世界にいることを思い出した。


うぁあ…なんかルドルフさん怒られてるし、身分証ないとヤバいの?お金って円じゃだめかな?なんだっけ?ゼインだっけ?ここの通貨なの?とひたすら疑問と不安が茜を襲いどうすればいいか考え悩む。


そうこうしていると門番の人が、戻ってきて茜の前に立ち言いにくそうに、言葉を選んでいるとルドルフが戻ってきてお金無いのかを念の為確認したいと話しかけてきた。


茜はどうすればいいのか胸の上で服を握ってどうにかしなければと考える。

ルドルフが代わりに払うと申し出る前に、茜は自分の握っている服の一部硬さを思いだした。


「こ、これは母の形見なのですが、売ればどれくらいになるでしょうか?」


茜は服の下に首から下げていた小さい巾着を取出し、中身を手のひらに乗せる。


それは父から母への婚約指輪で母親がなくなった際に、父から渡された形見分けのダイヤの指輪であった。

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