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◆高校生(=世界一おバカな生き物)による学校の怪談 【旧:うちの学校はおかしい】  作者: 駄文職人
メリーさんの場合

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悪魔の選択なの

「すごいですね。どうして分かったんです?」

「別に。今日はすんなりトオルくんを見つけられたから、俺をここで待ってたんじゃねぇかと思っただけだ」

「うわ直感ですか……」


 トオルくんは苦笑した。


 やっぱり今回の神隠し、黒名蘭子が関わっていたみたいなの。忌々しい。


『京也くんはどこ?』

「わっ。びっくりした」


 私としたことが、名乗る前にお話してしまたの。猛省なの。


『私、メリーさん』

「あぁ、あなたが噂の……」

『痛い目を見たくなければ、知っていることを洗いざらい吐くの』

「あれ!? 聞いてたよりも好戦的だ!?」

「悪いがあんまり余裕がないんだよ、俺もコイツも」


 はよ話せ、と邦彦くんも援護してくれる。

 この時だけは邦彦くんの荒っぽい性格が頼もしく感じた。


「確かにぼくは黒名先輩の協力者ですが、ぼくから情報を取ろうとしても無駄ですよ。ぼくが頼まれたのは、案内役だけですから」


 だけどトオルくんは飄々とした態度を崩さない。気に食わないの。


「案内役だ?」

「順番に答えていきましょうか。京也くんと菜子さんの居場所ですが、ぼくにも分かりません。ですが、誰が連れて行ったかは分かりますよ。最近賑わせていたメールはもともと、学校の守り神へ供物を捧げるためのものでしたからね。逆さチャイムを聞いた人を強制的に異界に送る術式です。お二人もまた、メールを受け取ったのだと思います」

「……バカ野郎どもが。とっとと俺に転送しておきゃ良かったんだ」


 この場にいない二人に邦彦くんは悪態をつく。


 確かに京也くんは、あのおぞましいメールを受け取っていたの。「転送なんてしたら、送られた人が困っちゃうから」と誰にも送らずに破棄していたの。


「転送していてもしていなくても関係ありませんよ。言ったでしょう。供物を集めるためのメールだと」

「神様が何でそんなことをする。これまでそんなことしてこなかっただろう」

「力が必要になったからです。守り神を害しようとする、力ある人が現れたから」

「黒名先輩……!」


 黒名蘭子が、守り神を排除しようとする動きを始めた。


 だから守り神は力をつけようとした。

 京也くんが、巻き込まれた。


「お二人を助ける方法は、とても簡単です」


 トオルくんは私たちに突きつけた。


「屋上の守り神の祠を壊せばいい。供物が必要なくなれば、お二人はきっと帰ってきますよ」


 甘美で冒涜的な、悪魔の選択肢を。

次回11月10日7:00に更新します。

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