表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
うちの学校はおかしい  作者: 駄文職人
伊東忠士の場合

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

82/106

決意

 それからの俺は猛勉強した。

 彼女、お嬢が瑞明高校へ行くと聞いたからだ。授業などろくに出ていなかった俺は基礎から頭に叩き込まねばならなかった。


「なんだ、分からないところがあるのか? ふふ、素直だね忠士は。こちらへおいで、教えてあげよう」


 家族も教師も怖がるので、疑問はお嬢に聞くより他になかった。

 俺の反応を面白がってからかってくるが、お嬢は俺を怖がらなかった。当然だ、自分より弱い奴を怖がる理由がない。


「撫でるのはやめてください」

「おや、すまない」


 力量が上の相手だと思えば、自然と俺の口調は敬語になった。

 強者への服従もまた本能だろうか。


「そういえば、どうしてお嬢は人のフリをしているんですか」


 苦しくはないのだろうか、本来の自分を殺すのは。


 尋ねた時お嬢は少し驚いた顔をした。


「私のは、人の真似事に見えるか」

「え」

「ショックだな……」

「い、いえ、そういう訳では!」


 これ見よがしに落ち込んで見せたお嬢は、次の瞬間にはくつくつ笑っていた。


「私は、託された。だから私は『黒名蘭子』を全うせねばならん」


 お嬢はそれ以上、俺に自分の話をしてくれなかった。


 だが、それがお嬢が大切にしているモノなのだと分かった。


 十分だ。

 俺はお嬢に、黒名蘭子に尽くそう。


 お嬢こそが今の俺の生きる意味なのだから。


結膜下出血で白目が真っ赤になりました。その内血鬼術使えるようになるかも。


毎日7時に更新しています。

※もし気に入っていただけましたら、ポイント、いいね、ブクマ等をお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ