制止
「な、なんでこんなトコに!?」
ロズ様のアクキーは闇の中に漂っていたらしい。
いや、なんでこんな所に私のモンがあるんだよ。
「メイコさぁん〜」
「私を下の名前で呼ぶんじゃねぇ!」
反射的に言い返してしまったが、築城のヤツの声みたいだ。
「ごめんごめん! でも良かった、近くにいるみたいで」
声はすれども姿は見えない。
それどころか、自分が上を向いているのか下を向いているのかもわからない。方向感覚がシェイクされている気分だ。
私はロズ様を胸に握りしめる。
「ヒナセは!? ヒナセはどこ!?」
返事はない。
影に飲まれたのなら、ここにいるはずだ。もっと奥だろうか。
方向感覚が分からなくとも、闇が深まる場所は不思議と理解できる。
私は奥へ奥へと潜っていく。
ヒナセ。
ヒナセ、そこにいるのか。
私は、お前を取り戻す。
『それ以上、深追いしてはいけません』
どこからともなく、女性の声が引き止めた。
次回12月15日7:00に更新します。
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