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思わぬ拾い物
上も下も真っ暗闇。
なのに声だけが嫌に聞こえる。
「ほんっと協調性ってもんがないよね、メイコは」
うっさい雑音だ。
「もうちょっと友達と足並みを揃えて、ね?」
なんで人の顔色窺って生きていなきゃなんないのよ。
うちのママがそうだった。
いつだって人の評価ばっかり気にして、よそ様に恥ずかしく無いようにって口酸っぱく言っていた。
髪の毛を染めるのはダメ、周りの人はそんなことしていないでしょ?
ゲームするのはダメ、女の子のすることじゃないでしょう。
周りの子と、同じように。
「ぼくは、自分の好きなことに胸張っているメイコちゃんが大好きだよ」
「ヒナセ……!!!」
暗闇に手を伸ばす。
何かが指をかすめる。
夢中でつかんだ、それは。
暗闇の中でも輪郭だけで分かる。
「ロズ様ぁ!?」
私のスマホにつけていたロズ様のアクキーであった。
次回12月12日7:00に更新します。
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