突撃
縦切り、横切り、薙ぎ払い。
二本の鎌が踊り狂う。
少女の背中から露わになった包帯まみれの男の影は、鎌を振り回し鬼の手を蹴散らす。
築城は「すげー!!」と感極まって目を輝かせている。
「何それ千鶴ちゃん格好いい!?」
いやいや、あれ完全に取り憑かれてるでしょ。
下半身を失い、鎌を振り回す妖怪。
テケテケである。
そういやうちの学校でちょいちょいテケテケ出るって噂あったな?
「こっちに来てすぐにお会いしたので、ご同行いただきました……!」
「テケテケに!?」
「武者修行の最中だったそうで」
どういうことなの。
「小鬼を一網打尽にしたのはコイツか……」という夢堂のうめき声が聞こえた気がした。
重心を下げる千鶴。
その後ろから伸びる一閃。
影の手の猛攻が、一瞬途切れる。
「今です!」
私と築城が同時に地を蹴る。
影の腕を掻い潜る。避けきれない手も、後ろからの援護が退けてくれていると分かる。
「ヒナセを、返せぇぇぇぇぇっ!!!」
私たちは、開けっぱなしの扉の中へ滑り込んだ。
テケテケを搭載した女、千鶴。
次回12月11日7:00に更新します。
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