クラスも個性がいろいろ
そんなこんなで、翌日です。
クラスに行くのは今日が初めてだな。昨日はあんなことで行けませんでした。
友達出来るかな。 てか、クラスどこだか知らないあたし。特別クラスってどこにあるんですか?
ローファーをぬいで、上履きはいて、何歩か歩いた時に気づいたっす。
あーどこに向かえばいいの~。
「あ、ヒデちゃんのとこ行こう。うん、そうしよ」
ガチャ
「ヒーデちゃん」
「うぉっ!!棗っ!!」
「あたしのクラスってどこにあんの?」
「あれ?言ってなかった?」
「うん」
「影山に聞けー」
「あぁ、そうだった。担任シンちゃんかー」
「職員室にいるぞ、たぶん」
「ほーい」
「ほーい、じゃあまた遊びに来てね~んっ」
「…よーし行こう」
「ちょ!遊び、来るよね!?」
「あぁ行く行く」
「棒読み、悲しい」
「じゃ」
「…はーい」
ガチャ バタン
「あの態度……。可愛いから許す」
「失礼しまーす。影山先生いますか?」
職員室に入ると、目の前には綺麗なお姉さん。
たしか…
「松嶋先生おはようございまっす」
松嶋先生ナイスボデェ~イ!
「あら、おはよう」
フワリと笑う松嶋先生。
「あの、シンちゃんどこにいるか分かります?」
「シンちゃん?」
「あ、影山先生のこと」
「…ふふふ。あっちのソファーよ」
ふふふと笑った後、指を差す松嶋先生。
「わかりましたー、ありがとうっす!」
「いいわよ」
またまたフワリと笑う松嶋先生、お美しい!
ソファーに向かうと、寝てやがるぜ。シンちゃん。
「起きろーシ~ンちゃ~ん」
「ん…」
あれ、起きない。
ふむ。
「朝よ!起きて!遅刻するわよ!!」
「…うーん」
しぶといなこいつ。
「あなたっ!起きる時間よ!」
「…ぅうー」
何なのこいつ。
「おにぃーちゃ~ん?遅刻するよぉ??」
「…ふ、ふ」
起きないな…。
「…ふぅーー」
「ぎゃっ!!」
耳に息を吹き掛けてやったぜ。へへ。
「あ、起きた」
「…ぷ」
ぷ?
「ぷははははっ!!!!!!!」
爆笑しだしたシンちゃん。
「?どうしたの??」
「お、おっまえさー…起こしかた面白いなぁ!!ぷはっ!」
「…」
こいつ、起きてたのか…。
「あなたっとか、おにぃーちゃ~んとか…ぷはっ!!」
「…あれ?右手が拳の形になっちゃったぁ~。これって殴れって事だよねぇ~」
「すみませんでした」
「…で?何の用ですかー?」
なんかムカつくだよな、シンちゃんって。
「クラスどこにあるか分からない」
「え?」
「クラスどこにあるか知らない」
「…あ」
「案内よろしく、シンちゃん」
「…」
忘れてたって顔したぞ、こいつ。教師としてどーなの。
「…じゃあ行くか」
「ん」
職員室を出て左にまがると、真っ白なエレベーターの扉があった。
「これ、パオニ専用のエレベーターな」
「パオニって」
「特別コースの生徒の事」
「ですよね、知ってたし」
「…、早く乗れ」
呆れてるな。エレベーターにのる。
「まぁ、俺のクラスの奴らは」
「シンちゃん」
「…何」
「シンちゃんクラスには、パオニしかいないの?」
「ローズとかもいるぞ」
「そーなの?」
「俺のクラスは特別なの」
「ふーん」
「生徒会の奴らもいるしな」
「ふー、ん?」
生徒会!?
「あいつらがいるの!?」
「だってほら、特別だし」
「…ふーん」
ポーン
「ついた」
止まったのは8階。
「行くよー」
エレベーターから降りるとすぐに扉があった。
これまた真っ白な扉ですよ。
「ここ、特別クラス」
「へー」
「1Sクラスっていいまーす」
「…ふーん」
テンション高いね、なんでかな…。シンちゃんって、ほんとホストみたい。
「呼んだら入ってこいこーい」
ピースつきでありがとう。
カララ
「おはー」
静かな教室だな。
「高校から入る外部生紹介しますよー、入ってこーい」
あ、呼ばれてる?
カララと扉を開けて
「こっち」
手招きしてるシンちゃんの所へ。
「自己紹介してー」
教卓近くから目の前を見ると、うわー…あいつら揃ってんな~。
生徒会のやつらが6人と、知らない顔が3人ほどいますねー。
「和泉 棗。よろしく」
「棗の席はあそこな」
シンちゃんが指差すのは窓際の1番後ろ。
うはぁ最高!
「ほーい」
移動ぉ移動ー。
「「なっつ~☆」」
…さぁもうすぐだ
「「棗~」」
ついた。
「「棗ちゃ~ん」」
「…何」
「席近いね」
「よろしくね」
双子が前と斜め前にいる。
「よろしく」
「棗ちゃん!席近いねぇ!よろしくぅー☆」
「あ、樹の席そこなの?よろしくね」
「え!?俺、無視!?」
「はい」
樹は双子の隣。
「な、棗ちゃんっ!」
「はいはいよろしくね~」
爽は樹の隣。
「よろしくね、棗」
「…よろしく」
王子はあたしの隣にいます。輝いてますから。
「で、トラ。よろしくね」
トラは前の前にいます。こちらを見てませんけど、絶対に不機嫌な顔をしてるはず。
「…コク」
微かに頭か動いた。
って生徒会の奴らに囲まれてる…!
ト
満薫樹爽
あ王
みたいな。
「自己紹介ターイム」
急にどうしたシンちゃん、そしてテンションおかしい。
「生徒会の奴らはもういいから、ほかの3名!自己紹介しろー」
ほかの3名。
女の子が1人と男の子が2人。
「東條から」
東條と呼ばれ立ったのは女の子。めちゃくちゃスタイル良い。
「東條桜子-トウジョウ サクラコ-。よろしく」
茶髪のショート似合いすぎです。
「よろしく!桜子って呼んでい?」
「えぇ、私は棗と呼ぶから」
「ん!!」
気が合いそうな雰囲気だな。
「次、西園寺」
西園寺…わぁ優しそう。
「西園寺 藍-サイオンジ ラン-です。よろしくね」
ほわりと笑う西園寺。うん、癒しを見つけた。
「よろしくな。藍」
「!…はい…棗」
少し照れてる藍。いいな、君!癒されるよ。
「最後は山本ぉ」
山本…ぅおっ!背でかっ!
「山本 鷹-ヤマモト タカ-っ!よろしくな!鷹でいいぜ!」
元気なやつだぜ。
「よろしく、鷹」
「棗って呼ぶなっ」
「ん!」
髪の毛、赤っぽいよね、鷹。
席は
ト鷹桜藍
満薫樹爽
自王
だな。
王子が隣って。ま、まぶしいー。
「以上、10名でーす」
「ふーん」
「この後朝会だから体育館行けよ?生徒会の奴らは、仕事あんだろ。じゃあそーゆうことで」
そう言ってシンちゃんは教室を出て行った。自由すぎる…。
「棗」
すると
「桜子」
桜子が寄ってきて。
「立って」
「???」
あたしが立つと
ギュ
抱きしめられました。
「へ」
「…」
えっ!?ちょ!だ、抱きしめられてるけど!?
「さ、桜子?」
「…-わ」
「え?何か言った?」
「可愛いわ」
「へ…」
えぇ、と…。
「東條さん、棗が困ってますよ」
あ、藍!そうなんだよ!困ってたんだ!
「あら」
フローラルの女の子らしい香りが離れていく。
「ごめんなさい」
「へ、平気だけど」
「女が増えて嬉しい」
「あ、」
そっか、女の子1人だけだったのか。
「桜子、」
「何?」
「お世話になりますっ」
ペコり と頭を下げる。
「これから、いろいろ聞くと思うけどよろしく!桜子みたいな人がいてくれて、嬉しいし安心だぁ!へへっ!」
呆気にとられてる桜子たち。
棗の笑顔があまりにも純粋で。
あ、あれ?みんなどうしたんだ?
「「…///」」
赤くなる桜子と鷹に
「「…っ」」
息をのむ樹と藍。
トラと双子は
「…」
「「…」」
口を開けて止まってるし…。
「…ニヤニヤ」
爽はニヤニヤしてるんだけど、気持ち悪い。
「…」
王子も…赤くなってらぁ。
「皆、どーしたんだ?」
得に爽、気持ち悪い。ニヤニヤしすぎだろ。
「…あたし、何かした??」