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あれ、もしかして…



「保健室の場所案内して??…っておーい!?」


腕に抱えてる女の子の友達が動かない。


「え!?どーしたの??」


よくよく周りを見てみると、周りの人たちも動かない。


「誰か案内してよー」


ねぇ、グッタリしてる女の子心配なんだけど!!


どうしよ…。…あ!そうだ! 声かけてくれたイケメンくんは~っと…。


いたいた。


「ねぇ眼鏡くん!!案内して!!」


「…眼鏡?って僕のこと?」

「そーそー!保健室に案内して!」

「あ、ちょっと待って」

「早くしてよー」


グッタリしてる女の子って結構…腕にくるっ!!!軽くプルプルしてるし!!早く!眼鏡!

眼鏡くんは後ろにいた友達?(これまたイケメンでした)と話をしている。



類は友をよぶってやつだな、こりゃー。



「じゃあ行こうか」

「うん!」

「後ろの、僕の友達も行くけど良いよね?」

「あ、はいどーぞ」


どうでもいいから!案内してよー。


「じゃあ代わろうか?こっちだよ」

「へ?」


あれ?抱えていた女の子が眼鏡くんの腕のなかに…。 腕のプルプルきえてるし。


「ありがと!眼鏡くん!実はプルプルしててキツかったんだー」

「…いいえ。さぁ、行くよ?保健室」

「うん」


ん?てか、あたし行く必要ある?…あるな。あたしのせいで倒れちゃったんだよな…。ゴメン気持ち悪い顔で。


眼鏡くんの後を追う。 あたしの後ろからは眼鏡くんの友達。 いち、にー、さん…5人いる。 ちらっと後ろを見て数える。


「着いたよ?ドア開けてくれるかな?」


意外と近いね保健室。


「ほいよー」


ガララっとドアを開け、眼鏡くんと女の子を入れる。


「失礼します。松嶋先生、彼女が体調悪いらしくて」


誰かと話している眼鏡くん。 松嶋先生?


「分かったわ、そこのベッドに寝かせておいて。大変ね男前も。ふふふ」


うわぁー!ボン キュッ ボンのナイスバディなお姉様!!松嶋先生というらしい保健医の先生だった。


「みんないるのね」

「では、よろしくお願いします」

「はいはい…あら?女の子ぉ?」


ぱちっと目が合った。

え?…あたしと松嶋先生、目合ってるよね!?じろじろと見られてる!?


「ふふふ。可愛いわねあなた」

「へ?」

「松嶋先生、では」

「あ、はいはい。ふふふ」


何その怪しい笑みは。 妖艶だな!!色気を少し、あたしにくれません?

あたしが「ふふふ」なんて笑ったら。 …ん゛んっ、やめとこ。


「ねぇ君。ちょっとついて来てくれる??」

「…はい」


断れない笑顔だったからしょうがない。



眼鏡くんについて行く。 あ、眼鏡くんの友達も後ろから来てる。

そしてエレベーターまで来た。少し待つとエレベーターがきて乗り込む。 ぽちっと眼鏡くんが押したのは<<9>>のボタン。 確か10階が理事長室だったよな~。

いや~しかし、ヒデちゃんが理事長とは…世の中何があるか分からないものだ。



あ。


やべ…ヒデちゃんといえば。 あたし…生徒会の人達探して挨拶しないとじゃなかった!?


…忘れてた。


でも、まーいっかぁ~。 放課後にでも。 それまでに見つければいいか。


チンっとレトロな音が響く。 このエレベーター、7人のっても全然広いよ? 金持ちって、金持ちって…チッ。


「こっちだよ」


エレベーターから降りると眼鏡くんは左へ。


「あ、はい」


あたしに何か用事でもあるのか?…もしかして、変わりに女の子運んであげたんだからお礼くらいしてよね??……的な? うわー、そっちが勝手に運んだんだし~眼鏡。あたしもプルプルしてたから助かったは助かったけどさ。


「ここ、僕たちの部屋。どうぞ入って?」


え?僕たちの、部屋?私物の部屋??

目の前を見ると…今度は黄金じゃなくて真っ白な扉。


「えーと、お邪魔しまーす」


紳士的にドアを開け、扉の近くに佇む眼鏡くん。

何その流し目…。


中に入ると、真っ白。 ソファーもテーブルも壁も。 床も、真っ白。

あ、でも壁にかけてある旗?には真っ赤な鷹がいた。


バタン


「まぁ座って」


すすめられた真っ白なソファーに座る。


ふかふか…金持ちって金持ちって…コノヤロー!


あたしが座ったソファーは2人用。 目の前の同じような2人用のソファーには、眼鏡くんと髪がミルクティー色の男の子。可愛ぇな。右側の3人用?少し大きめのソファーには、似てる顔の2人と色気ムンムンの人が。左側は1人用…王子様がいます。


「えぇと、君…名前なんていうの?」


眼鏡くんよ。


「眼鏡くんの名前を先に教えてもらえませんか??」


人の名前を聞く前に自分で名乗るべきだろうが。


「え、あぁ。…ごめん、僕たちの事知ってると思ってたよ」


おぉーっとナルシスト発言。


「有名な人達だったんだ」


確かにイケメンだしなー。


「…あはは、えぇと。それじゃあ僕から。朝宮 樹です」



眼鏡くんはアサミヤ イツキね。



「あたしは、和泉 棗」

「じゃあ君が…」

「ん?」

「いや。棗ちゃんって呼んでも??」

「ご自由に~」


「次だれにする?」

「はい!」


声を出したのは色気ムンムンの人。

「じゃあどうぞ」

「早乙女 爽でーす☆棗ちゃんよろしくねー」

サオトメ ソウ。色気ムンムンだな…。


「ソウってどういう漢字?」

「爽やかの爽!」

「色気ムンムンなのにっ!?」


爽やかって…。


「あはは~、棗ちゃんって面白いね!そんなに色気出てるかな?」

「うん」

「うっそぉー!そぉーか 「はい次」なぁ…」


樹くん…笑顔怖いよ?き、気のせいだよな!


「「じゃあ次僕たち~」」


およ。 爽やかなムンムンさんの隣にいる、似てる顔の2人。


「兄の花園 薫です」

「弟の花園 満でーす」

「分身!?」


「「双子だよっ!!」」

「だよね」


うわぁー!!初めて見た!ほんとそっくり!…似過ぎじゃない?


「うーん。 薫に満、綺麗な名前だね!“花の園に薫が満ちる”。んー!!綺麗!」

「「…初めて言われたよ」」

「へー」

「「…へー、って」」


双子かぁ、なんか良いね。


「次は…虎」


いや、うん。なんで睨まれているのでしょうか…。 可愛い顔してるな。だから睨まれても怖くない。


「チッ」


舌打ち…、舌打ちしやがった。


「…榊 虎之助」

サカキ トラノスケ。


「ミルクティーみたいだ」

「…は?」

「髪!!ミルクティーみたいな色だから」

「…」


…黙ってしまった。


「気にしないで棗ちゃん、虎は女の子が苦手でね」

「あー、なるほど」


だから睨まれてたのね。


「…苦手じゃねぇ。嫌いなんだ」

「あ、そっすか。で、あなたの名前は??」

「…」


1人用のソファーに座る王子様、っぽい人。


「僕は神澤 響。虎がごめんね?」


カンザワ ヒビキ。か。


「別に平気。てか、あたし何でここに連れて来られたの??」

「樹」

「はいはい」


なんだい?


てか、すごーく嫌な予感。


「これからよろしくね棗ちゃん」


「…」


やべ…。何か感づいてしまったよ、あたし。



ヒデちゃんが言ってたし、『生徒会のメンバーは嫌でも目につくからすぐ見つかるよ!』って…。 眼鏡くんを見て気づくべきだった。 こんな嫌でも目につく人なんてあまりいないし!! イケメンすぎだろ!!


「僕ら生徒会なんだけど」


…あぁ、やっぱり?


「あはは~」

「棗ちゃんだよね?新しく生徒会に入るのって」


違います。と言いたいな。ヒデちゃん…。




「…そーみたいです」




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