カチ
頭の中を空っぽにしたい
くだらないなって笑いたい
そんな時ばっかり、「くだらない」は見つからない
「面白くない」筈の小説も
「つまんない」筈の漫画も
「どうでもいい」筈のテレビも
なんとなく流し読んでる時点で
「くだらない」では無いんだよ
ため息ついて、それでも目が文字を、絵を、音を追う
なにかないかな
「くだらないこと」
普段は価値なんてあるの? なんて思うけど
探すことがあるならきっと価値がある
「面白くない」
「つまんない」
「どうでもいい」
「くだらない」
そんなマイナスなモノ達が、きっと愛しくなる時があって
無いかな、無いかなって探してしまう
きっとその時、彼らの勝ちなのだ
価値が無いなんて思うこともあるけれど
ちゃんとした価値がある
そういうことなんだろう、なんて
泥の中を進む負け犬みたいに呟いて
勝者たる彼らを探す
「なんか無いかな」なんて呟きながら