しにかけちゃん
私の名前はしにかけちゃん。
しにかけの人の前に現れるよ。
って言うかしにかけの人にしか見えないんだけどw
今日も私はしにかけな人を探してうろうろするの。
街をうろうろしていると結構しにかけな人に出会うのよね。
今日はそんなしにかけな人の話をひとつするね。
その人は公園でぼうっとしてたの。
すごくすごく暇そうにしてたからからかっちゃおうって思って。
そしたら彼、すっごく驚いてたw
な、何?
し、死神?
驚くのも無理はないわね、だって私はしにかけちゃん。
背中にはコウモリみたいな羽があるし手には鎌を持ってるんだもの。
でもあくまでもしにかけの人にしか見えないだけで死神なんかじゃないのよ。
私はしにかけている人と話すのが好きだから当然彼にも声をかけたの。
はじめまして!私はしにかけちゃんv
貴方、今すごくしにかけてるわよ♪
な、何を…はっ!
そうか、これは幻想だ…最近ずっと寝不足だから…
結局彼、私の事信じないで行っちゃった。
まあ、普通の反応よね。
私が見えている人は大抵そう。
みんなこの先も平穏が続くと信じてる。
その人がその時健康ならなおさらね。
でも別にそれはいいのよ。
私はただしにかけの人にしか見えないって言うだけで
しにかけの人をどうこうしようってそんなお役目はないんだもの。
で、その後の彼なんだけど。
コンビニで立ち読みしていたら突然車が突っ込んできたのよ。
まさにギリギリであと少し場所がずれていたら本当に死んでたんじゃないかって。
本当に今回はラッキーだったわね。
ま、そんな感じ。
私の名前はしにかけちゃん。
みんなも私が見えたら気をつけてね。
しにかけてるから油断したら本当に死んじゃうかも。
でもね、そこでちゃんと気をつけたら死なずにすむかも。
未来は大体決まっていてもギリギリまで変える事が出来るからね。
人によっては私が天使にも悪魔にも見えるみたいだけど
私はただのしにかけちゃんなの。
しにかけている人を探して今日もどこかでうろうろしているわ。
昔ネット仲間で盛り上がったワードが「しにかけ」でした。
そこから妄想をふくらませて今回のお話に。
何かネタが思いついたら続編を書きたいなと今でも思っています。