同好会結成!!③
どうも、こんにちは。
私は死んだ目をしたアンコウです。
いきなり人のいない所に連れて行かれ、いきなり死んだ目をした鰯だの鯖だの・・・。
し、しまいにはア、ア、アン、アンコウだなんて言われてしまい、何故か顔までアンコウだと言わてれてHPは底をつきました。 チーン
「まぁ、まぁ、元気出せよ!それよりちょっと話があんるだけどよ」
「な、なんですか?」
「そう警戒することないわよ。悪い話でもないし」
警戒しているのではない。私のハートがクラッシュしているだけである。
「実はよ、ウチら同好会を作るつもりなんだけどよ」
「見て分かると思うけど、今の所2人しかいないのよね」
「でもよ、うちの学校って同好会作るのに最低3人必要なんだよ」
「そ・こ・で・よ。お前入れ」
「お願いじゃなくてまさかの命令!!?」
「いいえ、お願いよ。拒否権はないけど」
「それはお願いじゃないよ!もう強制じゃん!!」
私の意思は!?っていうか私帰宅部っていう部活に入るつもりなんだけど!!
私はグータラしたいの!家でアニメや漫画を堪能したいの!!
「も、申し訳ないんだけど、私はいらないよ!」
「またまたぁ、顔が入りたそうにしてるぞ!」
「してません!顔はアンコウなんです!!」
「「アンコウ認めちゃったよ」」
「だ、だ、大体なんの同好会なんですか?」
「あ〜、言ってなかったっけ?」
「・・言ってないわね」
「まぁ、端的に言えば釣りだな」
「つ、釣り?」
「そう、釣り。フィッシング」
無理無理!釣りってアレでしょ!テレビで見たことあるもん!なんかアウトドアみたいなことするんでしょ!?無理!私体力ないし運動神経絶望だし!あ、あ、あと釣りって、た、たしかミミズとか使うんだよね!?
そんなの無理無理無理無理無理無理!!
「む、無理です!私、絶対釣りとか無理です!」
「いやいや、出来る出来る。ウチはあんたのこと信じてるから」
「そうね、あなたは昔からやれば出来る子だったわ」
「いや、初対面だよね!あなたは私の何を知ってるの!?」
こ、この2人なんとしてでも同好会にいれるつもりだ!
「私は体力もないし、運動神経もないしさ、む、無理だよ!」
「大丈夫!大丈夫!体力はやってりゃつくし、運動神経無くても慣れりゃなんとかなる!」
「つ、釣りってミ、ミ、ミミズとか使うんでしょ!無理無理!」
「あら、ミミズがダメなら違うの使えばいいのよ。虫使わない釣りとかあるし」
ぐっ!逃げ場が塞がれてく!で、でも私は負けない!
「わ、私は放課後は家に帰ってアニメとか漫画を観てグータラ、ゲフンゲフン。ゆったりしたいんです!」
「「へぇ~。暇そうじゃん」」
ダメでした。
「この同好会の話だけどさぁ、アンタにもメリットがある話じゃん」
「メ、メリット?」
「そっ、メリット。あんたさぁ・・・ボッチじゃん?」
「ぐふっ!そ、そんなことは・・」
「入学してから1ヶ月たったけど、あなた誰かと話してる姿見たことないけど?」
や、やめれぇぇぇぇぇ!!
現実を見させないでぇぇぇぇぇぇ!!
わ、私は負けない!同好会なんかに・・
「少なくとも同好会に入ればボッチじゃなくなるぞ?少なくともウチらっていう友人が出来る」
「そうね。そして同好会に入らないと今後あなたは高校3年間誰とも話さず、もちろん友人は皆無。先生にさえ覚えてもらえないし、卒業式では卒業証書も忘れられて、絶望のまま社会人になっても友人はおろか知人も出来ずに一人寂しい人生を何十年と生きていくわけで。仕事では困った事があっても誰にも相談できず、そのせいで仕事はミスばかり、おかげで入社2年目ですでに窓際社員。さらには・・・・」
「は、入りましゅ・・」