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同好会結成!!①

春の暖かな季節が過ぎ、日が昇れば汗が滲み出る7月初旬。

周りには民家はなく、右を見れば谷、左を見れば崖、そんななか曲がりくねった山道に3人の少女の姿があった。


「ぶぶぇ〜!ぶふぁ〜!ぶへぇ〜!!」

「・・・・」

「・・・・・」

「ぶるるぅぅぁぁぁぁぁ!!」


「いやいや。何その叫び?」

「女の子が出しちゃダメな声なのよね〜」



出したくて出してるんじゃないよ!

こちらと花も恥じらう乙女だよ!?

聞いてない!全然聞いてないよ!!

なにこれ?これなんの修行?

あっ、でる。乙女が出しちゃダメなヤツがお口から

コンニチワしちゃうよ!     うぷっ。


身長はそこまで高くなく、桃色の髪をぴこぴこさせ疲労が滲み出る顔をしなごら少女、すめらぎ あかりは何故こんなことになったのか・・・・

2ヶ月前のことを振り返ってみるのだった。






私こと皇 灯は今年、下稲荷農業高校に入学。

義務教育の枠組みから卒業し晴れて自由?の身になったことで思う存分に好きなことをやるつもりであった。


「(部活は放課後に自由な時間を取られるから入るのは論外。私は帰宅部一択だよ!)」


灯はまぁ・・・運動が苦手に思っている。体力はもちろん無く、運動神経はポンコ・・・・あまり良くない。その為、運動部に入るなどあり得ない。


その上、灯は小説、漫画、アニメを趣味としている。

(ただし、浅く広くが信条なので深くは語れないしオタクではないと本人は思っている)


そのため今までコツコツ買った小説や、漫画を読み返したいし、リアルタイムでアニメは見たい!ってなことで部活には入るつもりはなかった。

(文系に入ってもよかったが、やはり自由な時間が無くなるのは嫌だった) 


さらにさらに灯は若干人見知りであり入学してから半月、いまだに友達がつくれないでいた。

いわばボッチである。

その為、友人から部活に誘われることも無かった。



「(ま、ま、まぁ、私だけがボッチってなわけじゃないし!)」

 



私のクラスには注目を浴びる人物が2人いる。

その2人は女子生徒であり、ハッキリ言えば美少女である。

ていうか初めて美少女なるものをお目にかかれました。眼福です!!

私も半月経った今でも教室に入ってきたらバレないようにガン見している。


美少女ということで男子、女子関係なく注目を浴び彼女達と交流したい生徒があとを絶たなかった。

ただし、この2人少し・・・いや、かなり個性があるため最初こそ注目を浴びていたが今ではボッチ街道まっしぐらである。


「(でも、あの2人時々話し合ってるときがあるから知り合いではあるんだよねぇ。)」


灯は今だにボッチな為、あまり人の居ないところに行きがちである。そうゆう場所に、たまにではあるがあの2人が何か話し合ってるときがあるのだ。


 

・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・。


今だに話し合う人がいない私って・・・・・・。





そんなこんなでクラスメイトから特に話しかけられることもなく、ましてやドキドキ!ワクワク!?なイベントなど起こるわけはなくボッチな学生生活が1ヶ月経った頃、事態は突然動き出した。


いつものように人かあまり来ない場所にコソコソ移動したとき、例の美少女ちゃんたちが何が話し合っていた。


何やら二人とも真剣な顔で話していることから大事な話でもしているんだろうね。まぁ、2人とは少し離れた場所にいるため話の内容まではわかんないけど。

邪魔しちゃ悪いからコソコソ別の場所に移動しようとした時。

突然美少女の一人がこちらの方に顔を向いた。瞬間彼女と目が合った。と同時に彼女の口元がニヤリと笑う。

もうニヤリどころかニチャア〜リって笑っているんですけど!!

もう悪い予感しかしない!!



「なぁ、ちょっとツラかしてくんね?」






・・・・・・こんなドキドキ!ワクワク!?なイベントいらないッス。












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