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〈Essay〉日常の中に在るさまざまなこと。  作者: 高峰 玲


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35/45

なぜ、人は……〈2〉

【ご注意!!!】

残酷な表現があります。

また、人によっては受け付けない生き物の話題に触れています。

苦手なかたは、思っきし高速で画面を送られるか、バックで離脱してください。









 さわやかな風を感じる頃だった。


 エアコンをつけるまでもないと私は車の窓を開けて走っていた。田舎の一般道、ほどほどの速度なので車内には心地よい風が吹き込んでいる。

 何気なくドアミラーを見て、


「! ひいっ」


 つい、声が出た。


 ホラー漫画(恐怖のホニャララとか、暗闇にナントカとかいう題がついていたり、さがみゆ( 注1)の作品とか)の中でしか、そんな悲鳴をあげるやつァいねぇ!! と思っていたのに、この私が! 発してしまった。

 なんとなれば、走行中の愛車のドアミラーから、いままさに、1匹のアマガエルが車内に入り込もうとしていたから!


「しっしっ」と追っ払えば逃げてくれる生き物について、私はさほど恐怖心は持っていない。そのはずだった。

 しかし、そのとき感じたのは、まぎれもない恐怖だった。

 辛くも電動ウィンドウは先んじ、その侵入を阻んでくれた。とっさに私はアクセルを踏み込み、緑のアレは風圧でどっかへ飛んでいった。

 ヒデえ、と言いたくば言ってくださって結構。半泣きの私の前には、もはやどんな惻隠の( 注2)も生類憐れみの( 注3)もありはしないのである。




 先日も、スマホでネット小説を読みながらヘッドボードにもたれてウトウトしていた私の耳に「カサッ」という音が聞こえ、何かと思い目を開けると…………顔から5cmもない至近距離にソレがいた。いわゆる、カメムシだ( 注4)


「!! ──っ!」


 マジ、このときは声が出なかった。そして思った。


 ──待て! いま(私が)急に動いてコレが逃げてどっか行ったら、どこにいるかわかるまで安眠できなくなる! 気づいたことを悟らせてはいかん!


『7SEEDS( 注5)だったか、巨大カマキリと闘うシーンで動きを読まれると不利だとかいうのがあったのを思い出し、極力、顔を動かさず、手であるものを探す。

 脳裏に歌が流れる。


挿絵(By みてみん)


 幸い、ブツは私のすぐそばにあった。

 目測でソレは約2cm。ぜったい、それなりにパワーがある。ハンパなもんじゃ太刀打ちできない、いっぱい、必要だ!


 私は手にしたクロスタイプの粘着テープを長く繰り出し、ソレを付着させた。間髪入れず、グルグル巻きにする。そして、ビニール袋に2重にして封じた。


 ──勝った!


 かくして、私はその夜の安らかな眠りをもぎ取ったのである。




 それにしても、なぜ人は恐怖の瞬間に「ひっ」とか「ひいぃ〜」という悲鳴(?)をあげるのだろう?

 そもそも、その意味は何なのか?

 非? 酷い? ひやっとしたなぁも( 注6)


 そういえば「あはは」とか「きゃあ」とか「わあっ」も、どんなシーンで使う言葉かという認識はあれど、言葉そのものの意味は──?








注1 日本のホラー漫画界の女王だと私が思っている漫画家さん。


注2 人が生まれながらに持つ他者に対する憐れみとか同情の心、らしい。


注3 江戸時代の第5代将軍・徳川綱吉が制定した「生類を憐れむ」ことを趣旨とした諸法令の通称。 捨て子や病人、高齢者、動物の保護を目的とした、ってウィキに書いてあった。


動物さんだけの優遇だと思ってたよ(゜д゜)!


注4 富山県では一部の地域で「ヘクサンボ」という。


注5 田村由美の近未来SF漫画。


注6 あれ?誰のセリフだっけ、これ。 








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