青色の立方体
たぶん、高校3年生の頃。
その日も私はアリーナに座っていた。
現国はクラス担任教師が担当で、授業内容は“詩”だった……うん、苦手。なんか、リリカルでビビットでデリケートなところが、ガブッと咀嚼できなくて。
もう作者もタイトルも覚えていないけれど、海とか魚が出てきてたような……?
だもんで、私は無意識のうちに自分の思考に耽ってしまったのだな。な〜んか担任がイロイロと解説しておられたようなのだが、ノートも取らず微動だにしない私──。
後に聞いた話によると、友人は私が居眠りしていると思ったらしい。
何気ない切り替えで担任が私を指す。
「♪さん、どう思いますか?」
「……そうですね」
アタマを素通りしていたけど、私は授業を聞いていたのだ。きちんとお応えした。
「青い立方体のイメージがあります。その中に魚が、閉じ込められているんです」
ウソです。
そのとき私は、青い立方体のゼリーの作り方を考えておりました。
「ほう、青い立方体」
まとも(?)に受けこたえした私を、担任は意外そうに見ていました。もちろん、そこでゼリーのことまで話すほど、食い意地をオープンしていませんとも。
えへら、と笑うと「はい、いいですよ」と解放された。
それで私はかき氷のブルーハワイのシロップを使ってゼリーを作った──と思うのだが、青いシロップは甘いだけで、それほど美味しくなかったような気がする。
もっと透明でプルンとしたイメージ(^q^)
注1 教室の最前列、ど真ん中の席。
注2 うん、コレ、姓じゃないんだけど、まあ、私を他の人が呼ぶ名前、ということで。
注3 ということは、初夏〜初秋の出来事かな?昔はいまのように10月まで暑い、ということはなかった。
注4 “何味”って決まってないよね?ググるとラムネ味だのソーダ味だのパイナップルやらトロピカルフルーツやら出てくるけど、私が使ったのは単純にシロップの甘さだった。




