表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
〈Essay〉日常の中に在るさまざまなこと。  作者: 高峰 玲


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

16/45

裏切りの左車線




 私はあんまり運転が好きではない。


 世の中にはスポーツを楽しむようにギアチェンジのタイミング、スピード、コーナーを曲がるライン取り等々を極め、快適な“旅”を追究する趣味の人がいるらしいが、私にとって車に乗るのは移動手段にすぎない。幼い頃はそれは徒歩であり、チャリであり、大人になり免許取得を許され自家用車を所持できるようになったから車がBestとして選択されるようになった。

 好きではないけれど、それを使いたいのならば社会人として法律なりモラルを守って適用するのが大人なのである。それでなんとか、金属のカタマリを転がして私は職場やお買い物に行くわけだが……好きではない=得意ではない=余裕がない、という自覚があるので、初めて行く場所への予習は怠らないようにしている。

 費用の関係で、私の愛車にはカーナビが付いていない。独身なので配偶者(カカア)( 注1)もない。


 道路地図とネットのストリートビューを見て、曲がるべき交差点の名前を覚えて出発だ!


 休日ならば、なるべく人が外に出てきてない時間帯を選ぶのもひとつの()である。知らない道はゆっくり走りたい。後ろにゾロゾロ車の列がついたら怖いのだ。

 できるなら、前を走る車はバスやトラックじゃないほうがいい。信号(に付いている地名)が見えないから。

 そんなこんなでドキドキ・バクバクな心臓をお供に、ほぼ、制限速度で目的地を目指す。もちろん、右折するとき以外はキープレフトだ。


 ほらこれ。これが頭上や路面にあるうちは、左車線を

挿絵(By みてみん)

走っていればいいので安心(?)である。


 ところが!


 いつの間にか後続車がいなくなったなぁ、と思いつつ直進する私の目の前に、忽然とソレは現れた。

(地名、距離は本件とは完全に無関係なので矢印にのみ、ご注視いただきたい)

挿絵(By みてみん)


 なんだこれは! と思いませんか?


 いきなり、なんの予告もなく「この車線は左折専用なんじゃい!」との宣言! これは、標識を信じて走ってきた私への裏切りに他ならないではありませんか!?


 愛車は既に車線変更可能なゾーンを過ぎており、かつ、隣の車線には陸続と私の後ろから車線変更した(つまり、ここからは直進するには隣の車線に入らないとダメだと知っている)人たちの車列ができていて、現在進行形で直進中。今更「入れてく〜ださ〜い」とウィンカーを出したところで、違反で迷惑なのである。


 私は──素直に左ウィンカーを出して左折した。そして、そのまま入れるお店の駐車場を経由して曲がった道に戻り、陥れられた交差点を左折して直進車線に入った。なんというか、気分は大冒険だった。








注1 セクハラもしくはオヤジギャグだが、助手席に奥さんが乗ってくれてナビまでしてもらえる人はラッキーだよね?




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ