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ミラクル・スターライト

無数の敵が次々と襲いかかってくる。ミラクル・スターライトは鋭い視線を放ちながら、次々と魔法の光の矢を放っていく。「私はミラクル・スターライト。300年生き続け、数えきれないほどの戦場を駆け抜けてきた……」

 敵の一団を一掃するたび、鮮やかな金髪が光に包まれる。「使命を果たすためなら、どんな相手だって倒す。そう、ずっと信じてきた……」


――――――――――――――――――――――――


 激しい戦闘が終わり、ミラクルは地方都市の静かな施設に身を置いていた。窓からは平和な町並みが広がり、緑がそよ風に揺れている。そんな穏やかな空間に、マスターの冷静な声が響いた。


「ここから数光年先に、敵対勢力の惑星がある。進行を妨げる都市がある以上、排除は避けられない。」


 作戦のブリーフィングが進むにつれ、ミラクルの目の前には攻撃対象となる都市の映像が映し出された。それは今彼女たちがいる街とほとんど変わらない、平和で穏やかな街並みだった。子供たちが遊ぶ公園、日々の暮らしを楽しむ人々、そんな日常の姿がそこにはあった。


 ミラクルは胸がざわつくのを感じた。「本当に、この街も破壊するの?」思わず口をついた言葉に、マスターは冷ややかな視線を向けた。


「この惑星の都市は我々の未来の障害だ。人類の進化には犠牲が必要だ。」彼の声には一切の迷いがなかった。


 ミラクルは震える声で言い返した。「でも、マスター……彼らも、私たちと同じように平和な生活を送っている。そんな人たちを犠牲にする必要が本当にあるの?」


「感傷は作戦の妨げだ、ミラクル。未来のためには、甘い考えは捨てろ。」その冷酷な言葉に、ミラクルの心は引き裂かれた。


 いつも信じ、共に戦ってきたマスターが、今はまるで見知らぬ人のように感じられた。彼の「未来」と自分が守りたい「平和」が、これほどまでにすれ違っていたなんて──。

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