「動画投稿者が初生放送で乙女ゲームしてみた」パート2
『みなさーん。おはよう。こんにちは。こんばんは。さーちゃんです。二回目でーす。あー見にきてくれてありがとうございます。
さてさてさてさてっとな。
みんなーコメントくれてありがとう。とっても嬉しくて、とっても楽しかったよー。ありがとー。今日はこの前の続きです。
ありがとー。わーコメントすご。えーと……。あー見てくてれた人また来てくれてありがと。あっ初見って方も。ふふふ。ありがとー。
というわけでやっていきまーす』
「入学式。無事終わって高校生活が始まったけど」
『あらあらあらあらあら。憂いに満ちてますね~。ヒロインちゃん。さっそく楽しそうではないけれど』
「ふぅ。授業のペースはやっばり進学校だから早い気がする。それに……。と周りをみる。休み時間で予習も復習もする生徒がほとんど。友達同士で勉強会してる。放課後、部活に入っていない子は残って勉強してた。すごいよ。……落ちこぼれないようにしないと」
『そういう学校かー。でもそれはわかって入ってるよね。オープンスクールとかあるし。まぁあーいうのってあくまでその瞬間だけだから難しいよねー。でも落ちこぼれかー。フィクションとしてあるよね。落ちこぼれに厳しい学校設定。ここはそういうのじゃないみたいだけど。……ヒロインちゃんの思いかな。がんばり屋さんだね』
「少しずつ。私のできるペースで。よし。今日の分の復習ができて。予習が。がんばるねー」
『被せてきたー。で? だれー? 図書館だけど声かけてきたね。おースチルか? スチル回収も醍醐味だよねー。私そういうの好き。この画角にこの顔ってみるー。でめっちゃテンション上がって叫んでるの。あ。しってるって? あー動画で話してるよねーそうなんよー私そういうのなんだよー』
「あっごめんね。いきなり声かけて。僕中等部なんだけど、お姉さんは高等部だよね。バッチ……は一年か。先輩って呼ぶべきなんだろうけどそういうの苦手なんだ。無礼講っことで赦してくれる?」
『まじかーそういうのかー。えーちょっとまってー。見た目めっちゃかわいくて弟かんあるけれど、上下関係とか無視したいタイプか。で赦してくれる?の顔ずるっ! かわいすぎだろ』
「あっえっと……。戸惑う私をよそに、その子はとなりに座って。つづけた。しっかり予習復習してるんだ。えらいね。お姉さん。僕もしてたんだけど飽きちゃって。少しお話ししない? ここだと邪魔だろうから場所うつすことになるんだけど」
『強引だねーかってだねーすごいねー。あー楽しい。かわいいわ。んー? あコメントは賛否だねー。わかるよー。そういうの最低限のラインってあるよな。しかも初めましてーっだもんね。さーちゃんはね。部活動に入ってたけど、ちょっと厳しい先輩だったから、タメ口はもちろんなかったし、先に来て準備とか全部して、片付けも全部してって感じだった。そんなもんかーっておもったんだけど。さーちゃん自身はそういうの面倒だったけど、他の子が気にしてたから、部活の場では気にしてねって感じにして、それ以外の場ではあんまり気にしないってしてる。さーちゃん自身が苦手なんだよ。ちゃんとした敬語とか上下関係のそういうの勉強してないからダメなんよ』
「よくわからなかったけれど、悪い子ではなさそう。うん。気分転換にそうしようかな。と思ってついていくことにした。場所は中庭だった。僕ここ好きなんだ。高等部の校舎側だから中等部の子いないでしょ? 知らない空間に来たみたいでちょっと楽しいんだ。お姉さんはどう? この学校楽しい? 聞いたよー。代表生挨拶は外部生だったって。それでざわついたって。笑っちゃった。あの人挨拶できなかったんだねー。かわいそ。ああのね。僕中等部の生徒会長なんだー。でね。例年生徒会長が挨拶してるらしいんだけど今回ちがう生徒でしょー? だから僕がしない可能性がでできた。だからみんな頑張りだしたんだー。自分ができるかもって。ふふふ笑っちゃうよね。それまではそんなこと考えてなかったのに。もしかしてーって。と私の方を見ないで話しつづけている。……どうしたらいいんだろうか。私中等部のことはわからないし。挨拶だって先生たちが決めていることだろうし。でも。頭の中かたづけて。あの。と話しかけた。がんばることはいいことだと思うよ。それだけ挨拶することにみんなが価値をもってて、それにむかってがんばるだもの。いいことだと思うよ」
『ヒロインちゃんいい子だねー。まあ努力はいいことっていうのはわかるわ』
「お姉さんはそういう考えなんだね。で試験に合格して入学したんだよね。僕に勝てるとおもってるのかなみんなは? 僕も手を抜かないよ。僕だって挨拶したい。面倒だけど、みんなが価値があるってしてるんだもん。僕もその価値のあるものが欲しいから。って良くないかな? って初対面で変な話してるね。僕がお姉さんに声をかけたのは、あの空間でお姉さんだけ別に見えたんだー。なんていうかこう違うように。でお話してみて、やっぱりお姉さんいいなって思った。またお話してもいい? あ僕なのってなかったね。伊草 知博です」
『ちひろね。漢字すごいな。知の博士か。かわいい後輩か。この子が三人目だね。後輩ちゃんか。ん-。生徒会長に代表生徒に後輩か。その後輩が中等部の生徒会長か。生徒会長が二人なんだね。でキーになりそうな人が先代の生徒会長って。会長多いな……。まあ有名人だからね会話に出てくることもあるよね。んー。全員出てきたってことはここから誰にするかなんだけれど。誰がいいかな。他の二人とはまだお話できていないから会いに行きたいけれど。どこに行けば会えるかな。会長同士は中庭でお話したけれど。ねえ。みんなは誰がいいかな。それに時間とか考えると三人の全部のルートを攻略するのは難しいんだよ。せっかくだからしたいんだけれど。少なくともハッピーエンドはしたい。けど生放送には時間がねー。実際の仕事がちょっと忙しくて。バタついているの。なかなか時間もとれてなくて。動画投稿はしてるけど。これ撮りためてたやつなんだ。ストックなくなりそうで。なんて話すとみんなしらんがなってなるかな? そんな裏側は知らなくていいって思うかな。ふふふ。とりあえず。会長が来たから会長に会いに行こうか。といってもどこにいるのかわからないよね。ふらふらと自由な方をいうことだし』
「私でよければお話相手になるわ」
『ならないって、選択肢はないよねー』
「ありがとーお姉さん。お姉さんは部活はいってないみたいだから図書館にいったら会えるかな? 生徒会の関係で高等部の生徒会室にいくとこはよくあるんだけどあんまり好きじゃないんだ、あそこ。で止まった。ちひろくん?と不思議に思って、視線の先をたどると」
『おーーーだれた来た?ってか。だれー?』
「のわりにはよく居座ってるだろ? お前に変わってから中等部のやつらが大抵探しにくる場所になってるよ」
『この顔は高等部生徒会長 緋里先輩だーーーーー。会いに行かずとも会いに来てくれたー! いいねー。中等部高等部生徒会長そろってじゃん』
「仕事だから行ってるだけ。そっちだってよく来るでしょ。お互い様。ってか副会長の絢先輩は? 仕事押しつけてきたの? ああ先輩かわいそ。こんなふらふらしてる生徒会長のせいで忙しくしてるだなんて」
『すごい言いようだね。ってか態度わる』
「ちひろくん。先輩にたいしてだめだよ。私は無礼講でいいよってしたけど。みんなに対してそうなの? と注意をすると。こいつも特別。年齢はちがうけど、生徒会長として対等なの。だからこれでいいの。とにらんでいる。それにたいして緋里先輩は気にしていない様子で。猫みたいだろ?」
『会長つよ。ってどっちも下の名前呼びなんだが? はやないか?』
「で? なんのよう? 僕お姉さんと話してるんだけど」
『バチバチじゃなー。えぐいて。居場所ないよヒロインちゃんの』
「んー? かわいい後輩の姿があったから声かけただけだが? 生徒会長として何にもおかしくないと思うが? というかお姉さんって呼び方。了承しているのか? と私を見た。えーと。と一瞬迷ったけれど。はい。私は気にしていません。と答えた。ちひろくんの呼びやすい呼び名でいい。そう思ったから」
『これってさ、ソシャゲとかであるプレイヤーの名前を呼ばないことで自身の投影とか夢を壊さないための配慮なのかな? だとしたら先輩はなんて呼ぶんかな? 同学年の彼とか。んーみんな的には……ああ。君。後輩。一年。あなた。嬢ちゃん。姫ってこらこら。嬢ちゃんと姫はないでしょ。特別扱いすぎるよ。え? お姉さんも特別すぎって? ……それはそうかもだけど。先輩だと混ざるじゃん他の人と。だからじゃない?』
「一年がいいならいいけど。あまりこいつのこと甘やかさないでくれよ? 人懐っこくてかわいいけど、調子乗ると困るから」
『一年だったー。まじかー学年呼びかぁ。まぁそれもあるね。コメントにもあったもんね。正解者がいましたと』
「うるさい。お姉さん。聞かなくていいから。ってか話さなくていいから。お姉さんは僕とお話しするの。いい?」
『あらあらあらあらあらあら。展開すご。え? なんこれ。はやない? ってただの緋里に対する対抗心ってこと? え? まだそもそも緋里と仲良くなってないけど? ちひろくん、好きすぎんか?』
「誰と話すかを制限するな。ったく。わがままがすぎるぞ。悪い子じゃないんだ。仲良くするのはいいけれど、ほどほどにね。一年は高等部の生徒なんだから」
『ちょっとなになに? え? わからんすぎる。緋里はどのポジションなん? 会長謎すぎるが。みんなー助けてー。さーちゃんには高度すぎてついてけん。え? 整理するよ? いきなり声かけてきた後輩が中等部生徒会長で。ヒロインちゃんのこと、一目で気に入ってて。で高等部生徒会長は前に一回あってるけど、会長として一人でいた新入生に声かけたってだけで、特別認識してる感はなくて。でも中等部生徒会長と絡んでると注意してきて。それに対抗して中等部生徒会長はヒロインちゃんのとこ好きすぎる感だしてきてて……。って生徒会長って何回いってんだろ。
えーと。あ、ありがと。あってるよね。
……なになに? 中等部のちひろくんはただ対抗心なだけ。ひさと先輩はそんなこと気にしてない。
まだヒロインちゃんのこと。二人とも考えてない。ただそこにいるだけ。
ひさとはたぶん何かある。
ちひろはお気に入りがとられたくないただの子供のかんしゃく。
……。
お気に入りになるのはやないか? え? そんなもん? ほら。ちょっと前にはやったじゃん。他とは態度がちがうから気になるとかさ。それでもある程度時間かけるやろ? 一目惚れの勢いやがな』
「なにをしてるんですか。困っているじゃないですか。まったく。かってに話を進めないように。生徒会長なのですから。生徒のことをみてください」
『ってさらにはいってきたー! これは絢さんだ。副会長登場やー』
「子供が二人。すみません。と私に頭を下げられた。……どこからきたのだろうか。足音とかなかったけれど。と思いながら。いえ。……仲がいいのだなと思ってみていました。というとふふふっと絢先輩が笑って。そうですね。仲良しさんですね。といって緋里先輩とちひろくんの腕をつかんで。ほら行きますよ。会長は書類の確認を。伊草くんもです。中等部と合同で行っている部活動からの書類がありますから、一緒に見てください。に対して。ちゃんと見てから提出したよ? 不備はないはずだ。と抗議をしている。高等部が出したものと辻褄が合わないんです。そこの確認です。というわけで。お話し中すみません。つれていっても? と私に困ったような笑みを向けられた。ええ。大丈夫です。ととりあえずそれしかいえなくて。ありがとうございます。もういい時間なので。気をつけてお帰りください。と
一礼して、引きずるように二人を連れていかれた。……帰ろうかな。なんだか疲れた気がする」
『え? 展開なぞすぎるんだけど。ってか絢つよないか? 二人男を引きずりながら連れてくとか。やば。……えーと。ヒロインちゃんじゃないけどさーちゃんも疲れたわ。ごめんなさい。今日はここまでにしてもいいですか? あーありがとうございます。
それでは今日はここまで。進んでないけど。のんびりやります。また気が向いたら見にきてくれたら嬉しいです。よろしくお願いしまーす。ご視聴ご清聴ありがとうございましたー。さーちゃんでしたー。さよなら。またね、ばいばーい』
……はあああああ。
えー無理なんだが。
この調子だとまじで時間かかるわ。
でもいっか。
私は私のペースでってヒロインちゃんもいってたし。
……次いつにしよ。
また連絡動画あげたいし。
んー。ルートは先に決めよ。それを最初にいって、そのルートばっかりえらぼ。
うん。そうしよ。