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【荒れ地】で育った嫌われ者のDランク冒険者は拾遺者《ダイバー》として今日も最下層に潜る  作者: 嵐山 紙切
第二章 魔女の森編

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第45話 なんだお前、訳わかんねえな

「後ろにいるのはただの冒険者じゃなくて冒険者(ダイバー)だろ?」



 俺は尋ねたが影たちは誰も応えない。


 俺も嫌われ者だからな。


 無視は慣れてる。



「まあ、いいけどさ」



 俺は他の冒険者(ダイバー)がどれほどの腕なのかをはっきりとは知らない。


 ピンキリであるのは解るけれど、どのランク以上の実力があるとか言う話は聞いたことがない。


 そもそも他の冒険者(ダイバー)との交流なんてほとんどないからな。


 ただキシリアは「腕の立つ探索者(シーカー)冒険者(ダイバー)を送った」と言っていたから平均より上のレベルと見て良いはずだ。


 平均が解んねえけど。


 ま、用心するに超したことはないというのは確かだな。


 特に、先頭にいる元王立騎士団の人間は。


 なんだこいつの身体は。


 影の姿になったも姿形はおそらく人間の頃と変わらないはずで、それは女性が女性の姿をしていることから解るのだけど、これは……。


 骸骨野郎の友人、元王立騎士団のそいつは、俺の身長を優に超え、その上、肩幅も俺二人分くらいありそうだった。


 本当に人間か?

 オーガとかその類いじゃねえのか?


 顔がのっぺりとしているので元が人間かどうかを判断する材料と言えばその体格くらいだったのだけれど、それすら規格外とあってはもう人間とは思えない。


 その骸骨友人の影が持っているのは巨大な盾で、それももう、盾って言うか壁のような感じ。


 それを悠々と運んでいるのだから一人だけ城攻めの様相を呈している。



「なんだお前、訳わかんねえな」



 思わずそう言ってしまった。



「仕方ねえ」



 やりますか。


 剣を抜いた俺は駆け出す。


 先頭の骸骨友人の影は壁のような盾を持ち上げて構える。


 俺がパパッと位置取りを変えて、攻めようとする場所を変えても、ほとんど同時と言って良いほど素早くその盾を動かしてついてくる。


 もうすでに相手に遠慮する必要はないし、装備品を売れねえならぶっ壊してしまっても問題ない。


 と言うことで壊す!

 脳筋魔剣術で強化した剣を振り、俺は盾に切り込んだ、

 が、



「うえっ!? マジかよ!!」



 俺の剣が盾に埋まる。


 思い切り盾を蹴って引き抜くと、俺が斬った部分の鉄が剥がれ、独特に光る金属が中に見える。


 この盾、表面の模様は鉄だが、内側がミスリルだ!


 超高価じゃん!

 売り払いてえ!

 いくらになるか検討もつかねえ!


 そんな風に金に、もとい、ミスリルに目がくらんでいると盾の両端から剣を構えた冒険者たちが現れて攻撃してきた。


 片方は探索者(シーカー)だろう、全身黒ずくめだ。


 逃げも隠れもしないってか。


 こいつら全力で俺を殺すつもりらしい。


 奴らの斬撃を躱し、暗器を掴んでポイ捨てして、間合いから外れ、俺も剣を構える。


 剣を……構え……、



「……………………折れてる」



 俺の剣!

 セールで買った安物の剣!


 見ると壁みたいな盾の下の方に折れた切っ先が落ちていた。


 さっきぶつけたとき折れたのか!

 脳筋魔剣術使ってたのに!


 どれだけミスリルが強力な金属なのかを実感していると、後ろの方から、



「シオンさん! アタシの剣使ってください!」



 そうライラが言う声が聞こえてくる。


 俺は手を振って遠慮する。


 いまライラの元に戻って防御魔法を解除する隙はない。


 探索者(シーカー)やら後ろにいる弓を持つ冒険者やらに総攻撃を食らわせられるのがオチだ。


 参ったな。


 よく見ると、前衛にいる冒険者の剣もミスリルでできていた。


 脳筋魔剣術は、ミスリルに弱い。


 剣に魔力を流して纏わせ、その強度を上げつつ、ある程度の切れ味を担保する術ではあるけれど、基本的には強度がミスリル以下。


 それに、剣本体がない部分、無理矢理魔法で伸ばした刀身にいたってはさらに強度が低い。


 ミスリル相手なら、すり抜けてしまうくらいに。


 このままじゃ、攻撃を受けることもできねえ。


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