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6おっさん、王女様に追いかけ回される

「さあ、見つけたぞ。勘違いだからね。決して、決して忘れられないとか、運命の出会いだとか思ってないからね。決して違うんだからね!」


声が聞こえて来る。先ほど助けたお嬢様の声だ。


近すぎない?


それにいい香りの他、なんか弾力のある柔らかいものに顔が挟まれている。


「……ん、んん?」


俺は意識を取り戻したが、謎の展開に困惑する。


何故か視界が遮られている。


これってもしかして?


俺は手を伸ばすと顔の近くを触った。


「……あん♡」


手に触れたモノは俺の顔じゃなくて、あきらかにあれだ。


柔らかくて、それでいて弾力のある女の子の胸だ。


「どうやら目を覚ましたようですね。しかし、起き抜けに王女様の胸揉むとか……いいんですか?」


「私の学園のパーティに入ってくれるなら、それ位。なんなら、おっさん専用の奴隷にしてもらって、毎日何かされてもいいぞ!」


「おっちゃん、一体、何をしたんやら。まあ、わかりますけどね」


一体何をわかってるんだ?


これは一体どういうことだ?


俺は思考を巡らし、一つの解に行き着く。


そうだ。決闘の時、お嬢様の胸をガン見してた。


勘違いしないでくれ。


俺は常時10代の女の子の胸を凝視するような危険なおっさんではない。


ただ、メロンみたいに大きい上、ブルン、ブルンだぞ?


あれだけのサイズの上、しっかりとした弾力とハリだぞ。


そんなのがブルン、ブルンなんだぞ?


その上、あのお嬢様は羞恥心が低いのか、制服のただでも短いスカートから生足を!


いや、勘違いするな。


俺は24時間JKのミニのスカートからのぞく生足をぶしつけに眺めるようなキモいおっさんではない。


そう言う時は、下を向いて、全く見る気はございません、と、全力でアピールする安全なおっさんなのだ。


だけど、このお嬢様は、純白にピンクのリボンのついた清楚なパンツが丸見えなのも気にせずに、俺に向かって剣を振るって来たんだ。


チラチラと見える純白のパンツ。


モロに見えてしまうパンツ。


ギリギリ見えないパンツ。


見るなって……無理だろ?


は……!?


俺は気がついてしまった。


俺に起きている不幸の理由が。


……きっと、不敬罪だ。


彼女がかなり高貴な身分なのは間違いない。


そんな貴族の女の子の胸を凝視したり、パンツを見ちゃったら……不敬罪で死刑だよな。


当然だよな。


俺はようやく理解が及ぶと、すぐに隠密のスキルを発動して、天井に張り付いた。


「あれぇ?」


「おっちゃん、また逃げたようですね」


「礼金は金貨100枚を追加でだそう」


「承知しました。おっちゃんのことなら、お任せください」


天井から、金に目が眩んで口角を吊り上げるシアさんを見て、二度と女の子なんて信用するかと誓った、次の瞬間。


「そこです!」


シアさんに俺の隠密のスキルを魔法で喝破された。


魔法、使えたの?


「ふふふ。おっちゃん、油断しましたね。私はギルドの受付嬢になる前はBクラスの冒険者で、魔法少女だったんです。今の彼ピに危険なことはやめてほしいと言われて転職したんです」


「……く、殺せ」


まさかの男のクッ殺の台詞を吐いてしまった。


完全に詰んだ。


流石にBクラスの魔法少女からは逃れきれない。


彼女たちはトラウマ級の災厄と常時戦っているんだ。


おそらく仲良くしてくれた先輩の魔法少女の一人や二人、首から上を食われている経験をしているに違いない。


そんな彼女たちに勝てる筈もない。


天井に張り付いたままなのも、バレてしまっていると恥ずかしいので、降りて来た。


「わ、わたしはそんなに魅力がないのかな? バストはGだぞ? 多分、揉みごたえたっぷりだし、自分で言うのはなんだけど、結構清楚な美少女だと思うぞ?」


それは自分で言ったらダメなやつだ。


「そんなことはないですぜ。お嬢さんはすごく魅力的ですぜ」


特に……乳が……という言葉は飲み込んだ。


「じゃあ、なぜじゃ? なぜ、私のパーティーに入ってくれぬ? 入ってくれたら、ラッキースケベとか絶対確約するぞ!」


何を確約しているのだ。このお嬢様は?


「そうは言われやしても、身分と年が違ぇやすぜ」


「身分も年の差も関係ないぞ!」


いや、俺の評判を考えてくれ。


……10代の女の子と唯一のパーティメンバー組んでるとか。


危険なロリコンおっさん確定だろ?


俺は愛される、安全なおっさんで居続けたいんだ。


だが、とうとうお嬢様が泣き出してしまって狼狽えた。


「うっ……うっ、うわああああんっっ!! 俸給は通常の10倍はだそうと思ったのにー!」


「わかリやした。お嬢様のパーティの従者をさせて頂きますぜ!」


「現金過ぎる!」


ダメなおっさんを見くびらないで欲しいな。


こうして、俺はお嬢様の従者になった。


あれ? なんでこうなった?

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