ゲームの世界
Wish of Heartsのゲームを始めた、バーム、ユウト、イツキの3人。ゲーム内で一度お互いの顔を確認しそれぞれチュートリアルへ向かう。チュートリアルを終えたバームは外に出され、その時に少女とぶつかってしまう。少女の来た方向から悲鳴が聞こえ、その悲鳴の原因が自分であると話す少女の真実を確認するために、悲鳴の現地を向かう。
バーム「これは・・・」
「痛い・・・痛いよぉ・・・」
「これゲームだろ・・・?なんで痛いんだ・・・?」
悲鳴の場についたバームは状況に唖然とする。正に阿鼻叫喚と言えるだろう
バーム「ゲームなのに痛い・・・?どういうことだ・・・?」
「オイ!お前ら早く逃げろ!」
正面から腕を怪我した大剣持ちが話しかけながらやってくる
バーム「なんだ!?どういうことなんだこれは!?」
「ここに急にでかい魔物、アイツが出てきたそうだ、そいつからの攻撃は痛みがある
遊び好奇心で近づかないほうがいい」
「あっあのこれ使ってくださいっ」
「ポーションか、助かるがそれは動けない奴らに使ってやってくれ」
ばっと周りを見た少女は倒れている他のプレイヤーの元へ向かっていく
「あんたも逃げるか助けるかで行動したほうがいい、俺はアイテムも尽きてるから撤退させてもらうよ」
肩をぽんっと叩かれすれ違っていく
アイツ、4足歩行の馬のような体長3メートルはあろう黒い魔物が黒い球を操りながら暴れまわっている
「そこのお前!お前も駆け出し証持ちだろ!?さっさとこの場から離れろ!」
何も表示がない、恐らくこの国のNPCだろう
バーム「こっちにも事情があるんだ!倒れて動けない人を助ける手伝いをさせてくれ!」
声をかけてきたアイツと戦ってる面々と同じ格好をしているキャラクターに走り寄る
「緊急事態だから申し出は助かる!ただし後悔するなよ!」
そう言って青いポーションと白いポーションをいくつか手渡してくる
「向こう側まで手が回ってない!できるならあっちを頼む!」
バーム「分かった!」
周りを見渡すと後ろのほうで少女がポーションを配りながら避難活動をしている
ほぼ魔物を挟んだ反対側はまだ多くのプレイヤーが倒れている
バーム「タゲ飛んできたりしないよな」
心配をしながらも少し遠回りをするように走っていく
バーム「オイ大丈夫か!?ポーション使うぞ!」
ポーションを一個消費する、どうやらこのゲームアイテム使用時は立ち止まってしまうようだ
相手は最大HPの3割を回復する
「助かる!俺も3つだけなら持ってるから少し救助してから離脱させてもらう!」
そう言うと自分に一つ使い7割ほどまで回復
バーム「ああ待った!後ろのほうにも体力が足りなくて動けない人がいるから
ポーション別けるからできるだけ助けてやってくれ」
「そうか、分かった、協力させてもらおう」
バーム「助かる」
ポーションを7個渡し散開する、すると
「うわ!なんだこいつ動きが変わった!」
声のした方を向くと魔物が黒い球を少女のほうへ飛ばしていた
「えっあっ」
やばい、これでどうだ!?
腰にある剣を引き抜き投げると同時に走り出す
違和感を覚える
剣は見事に少女を狙って飛ばされた黒い球を引き裂いて一投目が掻き消える
二投目が少女へと到達する前に体をねじ込むことに成功するが
バーム「やべ武器がなっ・・・」
ガードを取るが直撃は免れない
唐突に手元が光りだす
バーム「うおなんだこれっ!」
「一回で覚えろ」
脳内に一言響く
突如体の自由が奪われる
刹那一閃、黒い球を光で切り裂いた
手元から光の正体が顕になっていく
白い刀身に青い装飾のある、銃機構のついたロングソードだった
バーム『なんだこれっ』
口走るや否や体が魔物へ向かって前進する
よく見ると魔物と対面していた憲兵隊はボロボロに崩れていた
黒い球が次々と生成され向かってくる
飛んでくる黒い球を次々と切り裂き魔物へと駆けていく
すると横から挟み込むように黒い球が迫ってくる
ジャンプでかわし、球同士がぶつかったところを横一閃
ジャンプしたところを狙ってまっすぐ飛んできた球を体を横にひねり切り上げるように処理
バーム『上からでかいのきてる!』
剣を振りかぶる余裕の無いタイミングでの奇襲、これはまずいと思ったが
ドンッ
大きな発砲音が鳴る
振りかぶった剣先を背後へ向けて発砲し、その反動で空中で軌道を変えたのだ
バーム『なんつー衝撃だよ腕いってぇ!』
発砲した勢いで振りかぶられた剣は容易く頭上の球を切り裂いた
勢いあまって着地したところを4方向からタイミングをずらした珠が追撃にくる
一つ目を切り上げ、二つ目を右上から袈裟切り、三つ目を半時計回りの勢いのまま体を回転させ切る
四つ目の尖った黒槍を更に体を回転させ、剣の峰で上から下へ振り下ろすように打ち返す
打ち返した黒槍の後を追うように走り出す体
黒槍が向かってくる黒球を貫いてるとはいえとても打ち返した飛翔物に追いつける速度ではない・・・と考えていたところ
右下に構えた銃剣を発砲、発砲、発砲
急激に加速した体はあっという間に魔物の目前まで迫り
その胴体を切り裂いた
バーム「はぁっ・・・はぁっ・・・終わり?」
一息つくとその場で崩れ膝をつく
体の主導権が戻ったようだ
次の瞬間
ユウト「バーム!?おいバームしっかりしろ!」
イツキ「どうしたんだおい!」
バーム「うぉ!なんだなんだ二人して!」
イツキ「うわ、なんだよ普通に返事できるじゃねぇか」
ユウト「お前急に倒れて反応が無くなったんだよ」
倒れて・・・?そういえばHMDをつけていない、外した覚えもない
バーム「ちょっと詳しく」
イツキ「あ?ああ、俺らもチュートリアル受けてたらさ、イツキが急に大声で叫ぶからはずしたらお前が倒れてたんだよ」
ユウト「俺が先にチュト終わってちょい休憩しようと外したら倒れてた、おーけい?」
バーム「マジ?どうなってんだ?ってかそれってチュートリアル入った時点から倒れてたってことじゃ・・・」
イツキ「ん?ちょっとまて、お前その言い方だとまるで今までゲームしてたみたいだぞ」
バーム「・・・?!そうだ、俺つい今返事するまでゲームしてた・・・!」
がばっと体を起こす
ユウト「夢の中でゲームしてたんちゃうん」
イツキ「あ、それもそっか。おかしなこと言ってもうた」
ユウト「ゲームと現実の区別しろ?」
イツキ「うるせぇ、どんな夢見てたんだ?」
バーム「あ、ああ、どう話したもんか。二人と別れた後チュートリアルに入ってな、
んでチュト終わって外に出されたら女の子とぶつかってな、
その女の子がテイマーでなんか召喚したペットがmobだったらしくそいつと戦った」
ユウト「なまら普通・・・」
バーム「いや、違うんだ。そのmobから受けたダメージは実際に痛かったらしい」
イツキ「夢らしいっちゃらしいな」
バーム「うむ、俺は攻撃受けてないから痛みは分からなかったけど
他のプレイヤーと思わしき人たちは受けたダメージで動けなくなってたから
NPCの憲兵隊と一緒にポーション配ってた」
イツキ「フム・・・戦ったって言うのは?」
バーム「そうそう!それがな!俺の体に何かが乗り移ったみたいに勝手に動いて倒したんだよ!
しかも恐らくゲーム内設定されてない動きで!
ユウト「なんやまだ戦闘もしてないのにのめりこんでるやんけ
まぁ何ともないならゲームに戻るか!」
イツキ「そうだな、バームは疲れてるなら寝るなりしとけよ」
バーム「んにゃ平気平気、俺もゲームに戻るわ」
HMDをつけると開始時と同じように宇宙空間を駆け抜け、惑星に降り立つロード画面が入る
「お兄さん!大丈夫ですか!?」
「君大丈夫だったか!?いやはや驚いたよ!駆け出し証持ちがあんな動きできるなんて!」
バーム「え?あ・・・あれ?」
「お兄さんどうしました?」
「大丈夫か?呆けているようだが」
この流れさっきのは夢ではないのでは?




