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短編 ホラー

平成奇怪譚録 〜寝る前にしてはいけないこと〜

作者: 遠智 赤子

寝る前にしてはいけないことをしたときのことを話そうと思う。

そもそも寝る前に何をしてはいけないかと言うと


部屋の四隅を見ること


だそうだ。ここでいう四隅は天井の四隅のことで、寝る前に仰向きになった際にこの4点を確認して寝ることは危険であることを知ってほしい。


そもそもなぜ危険かというと霊が見えるようになるかららしい。

馬鹿げた話ではある。


私自身聞かされたときは信用もしなかったし、今から語ることは関係ないのかも知れない。しかし、間違いなく私はこの事実を知り行ったその日に嫌な体験をする羽目になった。


ある日この話を聞いた私はよしやってみようと意気込んでいた。


なぜなら私の部屋はワンルーム八畳、ものも多く出れるもんなら出てみろって感じだった。


聞いた話通り電気を消して薄明かりの中、寝る前に天井の四隅を一点ずつ確認してそしてそのまま仰向けで寝ることにした。


普段から寝つきはいいほうではない。よく途中で起きてしまうことも多い私だがこの日も途中で目が覚めた。というより明るくて目が覚めた。


冷蔵庫が開いて光が漏れていた。いや少し開いているどころではなく半分ほど開き、暗い部屋の中そこだけオレンジ色の光が出ていた。

俺はなぜかとても恐怖した。閉まりが悪かったとも考えられるが勝手に開いていた冷蔵庫から目が離せなくなっていた、そのとき


ドンッ


と違う方向で音がした。窓のほうからだったが体は動かない。金縛りなのか恐怖で動けなかったのかさえわからない。しかし首だけが自分の意思とは関係なく窓の方を少しずつ向いた。


カーテンが少し空いていた。そこからこちらを覗くように白い顔が私を見ていた。そして私は気を失い、朝になっていた。


冷蔵庫は開いたままだった。

私が夢を見ていただけなのかもしれない。だが嫌な目にあった。それにスクエアという都市伝説もあるくらいだ。きっと部屋の四隅にはなにかあるのだろう。

もう寝る前に天井を眺めたりしない。

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