姉
「ねぇ、お父様、リュートがここに来てない!」
「はぁ…アイリス。リュートはそこで倒れてるぞ」
そう言いクロークスは倒れているリュートの場所を教えると
「どうしたのリューちゃん!?誰にやられたの!?」
「「(お前だよ!)」」
この時、二人は気づいては以内がリュートとクロークスは同じことを思う
「あぁ、どうしよう、お父様。私医者を読んできます!」
そう言い、出ていこうとするが、リュートはアイリスの手を掴み止める
「いや、その必要はないよアイリス姉さん、ただの打ち傷だし、支障はない」
「そ、そう、ほんとに大丈夫?もし痛くなったらお姉ちゃんに言ってね?」
「わかった。じゃぁ、もし痛みが酷くなる場合はアイリス姉さん頼むね」
「任せて、リューちゃんのためならなんでもするから!」
「(はぁ、姉さんやっぱり溺愛しすぎだよ)」
リュートがそう思っている、この少女、アイリス・デュオ・アルフレッドは先程の言動を見てわかる通りリュートの姉であり、このアルフレッド家の長女で兄妹の順番は二番目である。
そして、リュートを溺愛して…失礼。しすぎている超ド級のリュート一筋のBrothercomplex。通称ブラコンであり、何よりもリュートを大事にしている。
「それで、リュートちゃん。リューちゃんの因子は何種だったの?お姉ちゃんとしては【獣種】のウルフのケモ耳モフモフを期待していたのだけど違うみたいだし、お父様、リュートの因種はなんだったの?」
「いや、リュートの因種は恐らく【植物種】【魔人種】か【希少種】だと思う」
「そう、お姉ちゃん的には【植物種】のバラで毎日、花を送ってくれると嬉しいんだけどな〜」
「アイリス姉さん、もし本当に【植物種】なら、毎日姉さんに花を送るよ(もしそうな、送らないとまだ精神的に殺られるし…)ボソッ」
「リュート、そう言えば」本当に、お姉ちゃん嬉しい!」
父のクロークスがリュートに何かを言おうとする声をかき消しアイリスが、溺愛の為、嬉しさのあまりそう言いリュート抱きつく
「むぐぅ…ねぇすぁん…くるじぃ…胸どけて」
「あ、ごめんねリューちゃん、つい嬉しくて」
そう言いアイリスはすぐに抱きつくのをやめ、逆に後ろに移動し、リュートを抱きしめる
「これなら、いいでしょ」
「うん、まぁ、それならいいよ。それで父さんどうかしましたか?」
「そう言いえばリュート、これからはどうするんだ、書庫の本は全て読んみ終えたのだし、そろそろ街に出向いてはどうなんだ」
クロークスがそう言いのも、リュートは八歳の年の時に一度だけしか、街に出ていなく、ずっと書庫と自室を行き来し、食事ですら、本を読み終えキリがいい日にしが一緒に食べず、何時も書庫か自室にある机の上で毎日マリアが運んでくる食事を食べ、食べ終わるとすぐに本を読み読み始める。まさにヒモみたいな生活をしている。
そして、父クロークスはリュートを七歳の時に無理やり連れ出そうとしたのだが…リュートに街の女性をナンパしている事を何故か知られており、それをばらすと脅されクロークスはこれ以降の一切言うことは無くなり、そしてナンパすることも無くなった
「あ、それなら変わらず、引き篭もります。さっきも言った通り調べごとが沢山あるので」
「そうか。まぁ、どうせお前も後二年で学園に行くのは絶対だし、あと2年ぐらいは許すか…」
「そうよ、お姉ちゃん寂しいから早く来てね」
レゼード学園は五年制であり、アイリスの年は十四歳。つまり、アイリスは二年生である
「父さんありがとうございます、じゃあ、今度こそこれで失礼します」
「えぇ、もう行っちゃうの?」
「ごめんね、アイリス姉さん。僕もこの二年の間に自分の力を調べて鍛えないといけないから」
「わかった、二年後にお姉ちゃんにかっこいいとこ見せてね」
「わかりました、辺境伯の血筋に恥じぬように頑張ります」
「では」とそう言いリュートは出ていきこれから自身の因子を調べるため早速書庫に向かった