覚醒
因子。それは、この世界インクルスの人々が必ず持つものであり、因子は十の年に覚醒し、そして、因子には様々種類があり、持つ因子によって人々は職を選んだりする
そして、今日、とある王国の東にある街の大きな屋敷に住まう四男の少年が因子を覚醒した
*クロークス・デュオ・アルフレッド辺境伯邸三男部屋 *
「リュ……さ…リュー…様!」
(ん?なにか聞こえる)
少年は、暖かい空間で開放感を感じながら微かに聞こえる声を聞いた
「リュート様、リュート様!」
(あっ、マリアか…という事はそろそろ起きるのか…寝てたいな)
そして、少年は、声の主がマリアと気づき、これは浅い眠りの中だと判断した
「こうなったら…苦汁を飲まして起こすしか…」
「おはよう、マリアもう起きたよ」
少年、リュート・デュオ・アルフレッドは苦汁の言葉と共に爽やかな朝を迎えた
「リュート様、おはようございます、今日もいい天気てますね…じゃなくて、リュート様髪の色が変わっています、それに目も…」
マリアに言われリュート、一瞬えっと思ったが、今日自身は十歳の誕生日、そして、十歳の誕生日には因子が覚醒する為、容姿が変わってもおかしくはない
「マリア…それは、僕が今日十歳の誕生日で因子が覚醒する日だからおかしくはないよ」
そう言いマリアは少し不安げな顔した
「あ、そうでした…すみません、でもリュートの容姿が凄く変わっていたので…」
「ありがとう、マリア、僕は自分の見た目が変わっても気にしないから安心て」
そう言うと、マリアは不安げな表情が消えて話してきた
「そうでした、リュート様、クロークス様がお呼びですのです」
「わかった、すぐに着替えて父さんのところに行くよ」
わかりました、では失礼します
ガチャ
そう言い、マリアが部屋から出た後、リュートはクローゼットを開けて服を取り出し着替え、リュートは自室を出てにリュートの父クロークスの仕事場である書斎に向かう
*クロークス・デュオ・アルフレッド辺境伯邸クロークスの書斎*
トントン
クロークスの書斎に着いたリュートはすぐには入らずノックをする
『誰だ?』
「リュートですお呼びと聞きましたので来ました」
『入れ』
ガチャ
中に入るとそこには椅子に座る赤茶色の髪の歴戦の紳士な戦士のような男が大量に積み重ねられている机の椅子に座っていた
「おはようございます父さん」
「……」
リュートが部屋に入り、挨拶をしたがクロークスは険しい顔で無言の状態になっていた
「父さん、どうかしましたか?」
「あ、いや、済まない、リュートが因子を覚醒して、どのよーに変わるかと考えて待っていたのだが、これは予想以上だな…」
「ってことはもしかして父さん、僕はカイブツみたいに変わっているのですか!?」
そう言いうとクロークスは「いや、」と言い反論してきた
「リュート、安心しろ、リュートの見た目は獣因子のように体の一部がふさふさになったり、エルフやドワーフの因子のように耳が長くなったり髭が生えていたりはしない…リュートの見た目は髪と瞳が変色してる、それに肌も少し白くなったな」
「え、じゃあ、なんでさっき無言だったんですか?」
リュートにそう言われクロークスは「少し言い難いんだが…」といい、何故か汗をかき言い返してきた
「リュート、お前からの…威圧がすごいんだ」
「え、威圧?」
「とりあえず、これで自分を見てみたらいい」
そう言ってクロークスは大人一人の体が確認出来る高価な鏡を指した
「あ、はい、わかりました」
リュート、そう言い鏡の元に向かい自身の変化を確認するとそこには…