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天狗

「あやや、負けちゃいましたかぁ」

「良いところまでいったと思いますけど」

「まあ、妖璃が一枚上手だったってことね」


降りてきた二人に見ていた三人が口々に思ったことをいった。


「それなりに楽しかったよ」

「いえ!私こそ久々にこんな必死に動いたので楽しかったです!」

「なら、よかった。

天狗にしては、礼儀正しいし君らが来てくれてよかったよ」


二人も二人で思ったことを言い合っている。


「あ、妖璃さん!さっきの弾幕ごっこ、記事にしていいですか?」

「いいよ。ただし捏造は、しないでよ?」

「その時は、私があなたを焼き鳥にします」

「そしたら、私が美味し~く食べてあげるわ」

「あ、あはははは。そんなはず無いじゃないですか!

清く正しくの文文。新聞ですから、問題ありません!」

「(うわ!スッゴい汗)」


釘を刺されて滝のように文は、汗を流している。

それから、暫く五人で話をしたり取材を受けたりして過ごした。


「それじゃあ、私はこれにて」

「失礼します」


時間が過ぎて二人が帰る。


「新聞が出来たら持ってきてね~」

「待ってますよ」

「またのお越しを」


すっかり、打ち解けた三人に文は胸を下ろした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「天魔様。失礼します」


夜。

帰ってきた文がゆっくりと屋敷のなかに入っていく。

中には、天魔と呼ばれた優男と評するのが丁度良さそうな天狗が笑いながら座っていた。


「お帰り。文ちゃん。

それで、白玉楼はどうだった?」

「はい。三人とも穏やかな方々でした」

「そう。よかったぁ。老害共のせいで雰囲気が長く悪いままだったから心配してたんだよね」


天魔から見ても年長の天狗は、老害でしかないようだ。


「まあ、このまま良好な関係になっておきたいよね。

(なんせ《幻想郷の賢者》の友達だからね)」

「なにか言いましたか?」

「うんん。それじゃあ、引き続き白玉楼を宜しくね」

「はい。あ、でも先に新聞作ってきていいですか?今度作ってくるっていってしまったので」

「もちろん。約束は、守らないといけないよ?」

「はい!」


文は、元気に屋敷を出ていった。

それを見ながら天魔の口が裂けるかのようにニィと弧を描く。


「そっか。いい人達かぁ」

「ええ。いい人達よ。だから、打算で仲良くなろうとしないでくれないかしら?」


クパァと天魔の横の空間が開き中から紫が現れる。


「八雲 紫!?」

「ハロー?天狗の長。五代目天魔殿」


若干、睨み付けるようにしながら紫が天魔に挨拶をする。


「なんのよう?」

「今言ったじゃない。

打算で仲良くなろうとしないでって」

「打算だなんて、そんなわけ」


ない、と言おうとした口が紫から発せられた妖気で閉ざされる。


「幽々子は、私の本当に大切な友達なの。

そして、幽々子の配下は私の配下の大事な友達。

そんな大切な友達に何かするというのなら………」


紫の隣に再びスキマが現れ、藍と橙が出てきて三人で声をあわせていった。


「「「生きていることを後悔させてあげる(ニャ)」」」


そして、三人はスキマに入っていった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「幽々子」

「あら、紫。どうかしたの?」

「とりあえず、教えておくわね。

ここに来た二人は、基本的に信用しても大丈夫よ。

だけど、上の方はまだ駄目だから気を付けなさい」

「いきなりなによ~」

「いいから、わかった?」

「はーい」

「よし!それじゃあ、私は冬眠に入るから、じゃあね」

「お休み~」



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