112話 直観スキル持ちの育て方
今日はお母さん家に食材とスイーツの配達だ。転移で一瞬だけれど。お母さんは簡単なスイーツしか作れないので今は私が作っているけれど、ゆくゆくは高安さんと協力して作ってほしいなあと思う。
その後初ちゃん家に食材と商品を届けてから、お店用の部屋(ネット販売なので主に商品の置き場として使う)に転移用の魔石を置きに行った。部屋は2人の貯金を合わせて借りた。
普通のアパートの一室でここでは何も作る予定は無い。うちの近所、初ちゃんの近所、駅の近くと迷って結局初ちゃんの家の近くにしたのだ。
転移拠点になるから本当は駅付近が良かったんだけれど、高い上に狭かった。それなら初ちゃんの家に近い方が転移で迎えに行きやすいかなという事になった。
今日は浄化してから燻煙剤を使って後日また来る事になった。燻煙剤の忌避効果は浄化で消えるのだろうか。ドール服の販売なので臭い残りは困る。次もう一度浄化する予定なのだけれど、いっそ結界の方が良いのかも知れない。
その後駅で初ちゃんとお茶してから初ちゃんを送って自宅に帰って来た。
異世界に来た!
「では、ユメさんよろしくお願いいたします。」
「はーい。」
孤児院からライラとラナとクルトを預かってきた。向こうに行くよりこっちに連れてきた方が楽だと気付いたのだ。3人の見ている前で唯花にドールウィッグの制作風景を撮ってもらう。
リクエストがあったのでウィッグキャップから手作業で制作をした。今回はピンクと水色と金髪。カットの仕方もしっかり見せた。動画確認したらもう手が速すぎて早回しみたいに見えるよ。
クルトは退屈そうにしていたけれど、3人とも大人しかったのですっごく褒めた。そして3人に錬金術で作ったお茶とクッキーをあげた。成功体験を重ねて成長するんだよー。
食べ終わって女の子2人はすぐ編み物を始めた。
でもクルトは魔力が低いから私のやり方じゃ伸びづらいのがネックだ。
「クルトはさ、何かやりたい事ある?なりたい物とか。」
「僕は…ユメ姉みたいに魔法使ってみたい…」
適正と違う事をしたいのか……ココの時もそうだったが、とても難しい。茨の道である。
「じゃあさ、毎日魔力を循環させる練習をしようか。」
魔力循環は、最初の掴みが難しいのだ。
「手に触れるね。」
私はラナにした様に手を取ってクルトの魔力に私の魔力を重ねて動かす。
「これが魔力。慣れたら自分で動かせる様になるよ。これが自分の中にも、周りにも色んなところにあるんだよ。まずは、自分の中の魔力がどこにあるか探してみようか。」
「うう。分からない。」
クルトがちょっと泣きそうになってきたので、私は無魔法の玉を見せて触らせる。
「これが魔力の塊だよ。これが魔法の材料になるの。こういうのが、自分の中にもあるの。」
難しいな。人に教えるって。
そうだ、直感スキルがあるから、それを使って教える事ができないだろうか。私は土のコップを二つ出して、見えるように魔力の玉を片方に入れた。
コップをぐるぐる動かして、どちらに入っているか当てさせた。当たった時は魔力の玉を触らせてからめっちゃ褒めるを繰り返した。
「マスター、ラナが」
私は女の子達を見る。ラナが、編みながら魔力を使っているみたいなのだが。
「ちょっと休憩しようか。」
私は3人にハーブティーを飲ませる。
「魔力、ぐるぐるしたら、編むのが早くなるよ。」
ラナはやっぱり天才だった。並列思考を覚えた。
「院長先生、ラナが並列思考覚えたの」
「ユメさん、あなたという人は…」
私はまた懺悔の部屋に連れていかれた。
「今のような事を続けるのであれば、まずユメさんの地位を盤石にしておいた方が良いと思いますよ?」
院長先生がちょっとだけ怒っている気がする。
悪い事しちゃったら謝らないと。
「ごめんなさい。」
「あっ、ユメさん、土下座はやめて下さい。本当に落ち込まないで下さい。大丈夫ですよ。善意でしてくれたのですものね。ありがとうございます。本当に助かっていますよ。」
「助かってる?ほんとに?」
院長先生は私を抱きおこし、椅子に座りなおさせた。
「ええ。もちろんですよ。今後の事は私の方で考えてみます。ユメさんは安心して活動を続けて下さいね。」
ライラレベル1 唯芽の弟子
HP 26
MP 36
力 7
体力 13
素早さ 10
器用さ 20
魔力 18
運 11
スキル 浄化 料理
クルトレベル1 唯芽の弟子
HP 40
MP 26
力 14
体力 20
素早さ 18
器用さ 16
魔力 13
運 15
スキル 直感 浄化 魔力感知
ラナ レベル1 唯芽の弟子
HP 20
MP 56
力 7
体力 10
素早さ 8
器用さ 28
魔力 28
運 17
スキル 魔力感知 魔力操作 土魔法 浄化
並列思考 身体強化




