表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
案山子の空  作者: XLT-ゾレト-
終章 七つの会議
3/5

第三条 千切の泣き顔

千切は泣き、

「娯楽性、娯楽性」

「何をそんなに考え込んでるんですか、チンポウさん?」

「ああいや、案山子ちゃん。別に大したことじゃないんだが、例えば原寛貴のような実力はあってもぱっとしないクリエイターがいるだろ?」

「あー、商才というかバズリティが無いですよね」

「そうなんだ。商才というかバズリティが無いんだ。バズリティ? バズリのアビリティみたいな? まあ、今日の議題は『令和クリエイターの明日へ……‼』だな」

「明日へ……‼ と力強く言われても……。そうですねー。やっぱツイッターじゃないですか」

「Xだな。まあ当然原寛貴も利用しているが、原寛貴にはバズリティが無いからまずバズらん。宛てのない宝くじだな。当たる確率は砂粒だ」

「たまに伸びることはあっても、そのまま売上に直結するようなものではないですよね。プチバズリ程度で」

「ああ。そしてそんなのは大体みんな経験している。みんなと同じじゃクリエイターの高みへ行けない。そこでユーチューブだ」

「原寛貴って確かユーチューブもやってましたよね。チャンネル登録数3でしたっけ」

「ああ、最近コツを少し掴んで、キャッチーな動画を上げるようになった細やかな成果だな」

「本当に細やかすぎますよ。3じゃまだまだ序の口です」

「ああ、ツイッターやユーチューブをやっても、原寛貴のバズリティではその程度の成果しか上げられない」

「ツイッターのフォロワーは6000人くらいですよね。高くはないですが、二周年と考えると絶望的に低い‼ というとこまでは行きませんね、ギリギリ」

「それは原寛貴が積極的にフォローしていたから、フォローバックしてくれる確率が高い人達が取り敢えずフォローバックしてくれているだけだがな。本気で原寛貴のツイッター面白い‼ と思う人は大分少ない。Xか」

 チンポウは案山子と口論をぶつけ合い、原寛貴のバズリティの低さを自覚する。しっかりしろ、原寛貴‼ お前が潰れると私達も連動的に死ぬんだ‼ チンポウと案山子の内心の叫びを、果たしてどれだけの人が拾ってくれるだろうか。

「絵心さんのガッツポーズは熱かったですね」

「安い‼ 安い人気の取り方はやめろ、案山子ちゃん‼ 卑しいぞ、卑しんぼが‼」

「チンポウちゃんの鮎も美味かったで!」

「エロかパロか分かり辛い下中ネタはやめろ、デスピサロ‼ 下中パティシエールが‼」

「千切の泣き顔は熱かったですよね」

「だから安いって‼ 私はたしぎが過って少し冷めたよ‼ 海賊王とか國神の『俺を笑っていいのはこの生き方を決めた俺だけだ‼』的なゾロの信念みたいなの踏まえると、この作者ワンピース大好きだなとか思うよ‼ 試合中に回想が多くなってワンピース味が増してくるし‼ サッカー版ワンピースだよ‼」

「お、その尖った個性的な意見はバズリティ高いですね」

「バズバズうるせえ‼」

 チンポウは自身のバズーカの砲身を覗かせ、そこから案山子提督へ向かって波動砲を繰り出す。クリ出して繰り出す。上手い。いや、下手だ。下ネタだからね。

絵心さんはガッツポーズする。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ