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案山子の空  作者: XLT-ゾレト-
序章 世紀の大選挙
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第一条 世紀の大選挙

 西暦2025年、遠藤闇深総理大臣は国民に百票ずつ配り、世紀の大選挙を開催した。まあショー要素エンタメ成分多めの選挙戦だ。暴力恐喝脅迫アリで基本何をやっても問題はない。


「おまんこの時間だぞ、お前ら‼」

 露出狂案山子乙子は女性器を丸出し、票を獲得する。


「票を寄越さねえとぶち殺すぞ‼」

 喧嘩屋剛力歩は暴力により票を獲得する。


 しかし、この二例は、いずれも最適解ではない。とチンポウという天才女政治家は断ずる。露出により得られるのは若い男子の票だけ、暴力により得られるのは自分より弱い相手だけで、返り討ちに遭うリスクの方が大きい。最適解は


「え? 票を寄越せ?」

「ああ、ぶち殺されたくなかったらな」

 剛力は案山子から全票を奪う。案山子はショックの余り失禁して動けなくなってしまったが、剛力の知るところではない。剛力は案山子を一瞥し、踵を返し次のターゲットを探す。「へっ、弱いのが悪いんだ。俺より弱い奴脅せば余裕なんだよ。俺様が最強なんだよ」

「良くないなあ、それは」

 剛力は唐突に横っ面を殴られ、苦悶する。そこを謎の男は追い討ちをかけ、剛力の意識を深海へ沈めた。

「暴力で票を奪うのは別に反則じゃないから良かったんだけど、俺も票が欲しくてね」

 そういう謎の男の名はアベ・シンノスケといい、最強最高の『鋼の政治家』だ。ハガジカだ。馬鹿鹿ではない。ウマシカシカではない。ウマシカシカシカ虎視眈々ではない。

「ねえ、アンタ」

 天才女政治家チンポウが、アベに言葉を投げる。

「組まない?」


「成る程、面白いな」

 チンポウの語るビジョンを面白いと評するアベだが、一体チンポウは何を言ったのだろうか。

「だろ? どうだ?」

「良いだろう、組もう」

 よく分からないまま話は進んでいく。読者の理解など拾っている場合ではないということか。


 アベ・シンノスケ 総理大臣

 チンポウ 副総理大臣

 案山子乙子 議員

 剛力歩 議員


 新国会が、静かに爆誕した。

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